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UHF帯・金属貼付タグで10メートル通信に成功 三菱電機

» 2005年09月07日 18時33分 公開
[ITmedia]

 三菱電機は9月7日、EPCに準拠したUHF帯RFIDリーダー/ライターとパッシブ型金属貼付用タグの試作機間で、世界で初めて10メートルの長距離通信に成功したと発表した。2006年度上期を目標に製品化を進める。

新開発の金属貼付用タグ

 パッシブ型は電池を内蔵せず、リーダー/ライターの電波から給電する方式。小型でメンテナンスフリーというメリットがあるが、金属物に貼り付けた場合、金属面の反射の影響を受けて受信レベルが低下し、通信可能距離が短くなる欠点もある。このため、金属用タグには電池を内蔵したアクティブ型を使うか、金属面からタグを数センチ程度浮かして装着する必要があった。

 試作品のタグは、アンテナの形状を工夫することで金属面に直接貼り付けても問題が生じないようにした。リーダー/ライターも、送信回路の低雑音化や送受信部の分離を徹底するなどし、953MHz(中心周波数)で10メートルの長距離通信が可能になった。

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