Google、アクセス解析サービスを無料に
米Googleは11月14日、企業がオンラインマーケティングキャンペーンの効果を追跡できるホスティング型Web解析サービスを無料で提供すると発表する。
このサービス「Google Analytics」は誰でも無料で利用でき、月間500万PV(ページビュー)の上限がある。Google AdWordsの広告主であればこの上限は適用されないとGoogleのエンジニアリングディレクター、ポール・ミュレ氏は語る。
このサービスは以前は「Urchin on Demand」と呼ばれていたもので、これまでは月間10万PVを上限に月額199ドルで提供されていた。
AdWordsの広告主には、追加の解析機能もいくつか提供されるとミュレ氏。同氏は、先にGoogleが買収したWeb解析システム企業Urchin Softwareの創設者。
しかし、Google AnalyticsはもっぱらAdWords解析ツールとして作られているわけではない。複数の広告業者によるさまざまなタイプのオンラインマーケティングキャンペーンを監視できる完全な解析パッケージとして設計されているとミュレ氏は説明する。
Google Analyticsの無償化により、GoogleはWeb解析の分野にかなりの注目を集めるだろう。それによって多くの新規顧客が集まり、Web解析市場全体がメリットを受けるはずだが、ベンダー各社に大きな価格圧力もかかるだろうとJupiter Researchのアナリスト、エリック・ピーターソン氏は語る。
今回のGoogleの動きは、強力な専門的サービス・コンサルティングで自社のパッケージやホスティング型ソフトを補完できないWeb解析ベンダーにはマイナスの影響を及ぼすだろうとピーターソン氏は指摘する。「“タダ”というのは常に魅力的だが、Googleの“タダ”はこれまで最も魅力的な提案だった」
しかし、WebSideStory、CoreMetrics、Omnitureなど強力な専門的サービス・コンサルティング部門を持つベンダーなら、もっとうまく競争していけるだろうと同氏は言う。少なくとも今のところは、GoogleにはGoogle Analytics向けの大規模な専門的サービス・コンサルティングチームがないからだという。
Googleはやろうと思えば大規模なサービス・コンサルティングチームをすぐに構築できるだろうが、現時点ではGoogle Analyticsはむしろ、この種の支援を求めない大企業ではなく、中小企業のニーズに合わせたものだとピーターソン氏は指摘する。
Google Analyticsはバナー広告、推薦リンク、電子メールニューズレター、アルゴリズム検索、有料検索のパフォーマンスを監視できる。これにより企業は自社のWebサイトに何人のビジターが誘導されたか、そこでのビジターの行動を追跡できる。
Webサイトオーナーは、Google Analyticsが集めた統計データ、同サービスが生成した報告書、グラフを使って、各種広告キャンペーンの効果や、売上を伸ばすためにWebサイトをどう改善するべきかなどを判断できる。
Google Analyticsの新機能には、ユーザーがもっと簡単にデータを評価、解釈できる新しいリポーティングダッシュボード、英語以外の言語(フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、日本語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語、ノルウェー語)のサポートなどがある。
Google Analyticsはサイト利用をあらゆる規模で監視でき、最大で1週間に数億件のアクセスに対応するとミュレ氏は説明する。同製品の顧客は、The Financial Times、National Semiconductor、Ritz Interactiveなど。
Googleは、Google Analyticsよりも機能が少ないWeb解析ソフトパッケージ「Urchin 5」も販売している。同製品は、基本モジュールの価格が895ドルで、オプションモジュールで機能を拡張できる。
Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
トランプ政権のサックス氏、AI「ペース調整」論に苦言 「規制がなければできないふりをやめろ」
-
2
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
「悪用されそう」─―メルカリ「限定公開」機能、SNSで物議 同社に対策を聞いた
-
5
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
6
映画「バックルームズ」が怖くなかったマンガ家、基になったネット都市伝説にハマって本作の楽しみ方を理解する
-
7
AnthropicのアモデイCEO、AI開発の「ペース調整」訴えるエッセイ公開 アルトマン氏とマスク氏も賛同
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
10
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR