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オランダ企業、新しいURLシステムを立ち上げ

» 2005年11月29日 08時38分 公開
[IDG Japan]
IDG

 オランダの企業が、「.com」「.edu」といった一般的なトップレベルドメイン(TLD)を使わずに、自社の社名や自分が選んだ事実上あらゆる単語のインターネットアドレスを登録できる新しいインターネットアドレスサービスを立ち上げた。

 UnifiedRoot S & M(本社アムステルダム)のシステムでは、顧客がもっと覚えやすい直感的なインターネットアドレスを登録できると同社は説明する。例えば「fruit.supermarket」「vegetables.supermarket」のように、製品とサービスのカテゴリーを表すTLDとセカンドレベルドメインを組み合わせることが可能だ。

 「例えばCNNは『http://www.cnn.com/mobile』というサイトを運営しているが、当社のサービスなら『mobile.cnn』にできる」と、UnifiedRoot経営者のエリック・シーボルト氏は話す。

 同社はドメイン名システム(DNS)運営のため世界各地に13台存在するマスタールートサーバを設置。このDNSは、ICANNが運営するインターネットの基本的なDNSと「並行して」運用される。衝突を避けるため、UnifiedRootではICANNで登録済みのTLDの登録は行わないという。

 同社の成功は、ISPの協力にかかっている。ISPではDNSサーバディレクトリをアップデートして、UnifiedRootのDNSサーバに対応させる必要がある。シーボルト氏によれば、これまでに、欧州のISPのTiscali、およびトルコのISP数社がこの変更を行ったという。

 ISPが協力してくれない場合、エンドユーザーがPCの設定を変えてUnifiedRoot TLDを認識できるようにしなければならないが、一部ユーザーにとってこれは難しいことも同社は認めている。

 UnifiedRootでは、商標など他社の知的財産権を侵害するTLDの登録は行わない方針。登録と会計管理を統括してもらう目的で、会計・管理サービス会社のTMF Groupと契約した。

 TLDの登録料は1件につき1000ドル、その後毎年250ドルの更新料がかかる。UnifiedRootでは、有名な名前を登録しようとした相手に対する払い戻しは行わない。TLDを正規の所有者に転売して儲ける狙いの「見込み買い」を防ぐのがその目的。

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