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» 2005年11月29日 08時41分 UPDATE

MS、情報社会サミットでフリーソフトへの言及削除を画策

Microsoftがチュニスで開かれた世界情報社会サミットの採択文書から、フリーソフトに言及した部分を削除させようとしていたことが明らかになった。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 Microsoftが2週間前、チュニスで開かれた国連主催のインターネットサミットで採択された文書から、フリーソフトに触れた部分を削除させようとしていたことが、ブログを通じて明らかになった。Microsoftのこの試みは失敗に終わっている。

 チュニスで開かれた世界情報社会サミット(WSIS)第2フェーズの数週間前、オーストリア政府は多数の企業と組織に対し、会議に参加して、オーストリア政府がサミットで提出を予定していた「Vienna Conclusions」という報告書の作成に協力を呼び掛けた。

 この報告書の最初の草案にはフリーソフトに言及した部分があったが、Microsoftのオーストリア子会社がオーストリア政府に削除を求めた後、最終草案ではこれがなくなっていた。この報告書は、最終文書作成のために使われた多数の文書のうちの1つ。Microsoftが内容を変えさせようと画策したにもかかわらず、最終文書にはフリーソフトへの言及が含まれていた。

 「われわれは当社の立場を公の場で示した。一方的な見方を正す必要があったからだ。裏で隠れた行動は何もやっていない」。Microsoft Osterreichの広報責任者、トマス・ルッツ氏はこう話す。

 同氏によれば、Microsoftは最初の報告書で次のくだりに不満があったという。「コンテンツとデジタル作品の販売によって収益を上げるのではなく、その上にサービスを付加することで収益を上げる傾向がますます強まっている。コンテンツやデジタル作品はほとんどコストをかけずフリーに配布できるからだ。フリーソフトウェアモデルの成功がその一例だ」

 Vienna Conclusions会議のブログにルッツ氏は、「フリーソフトの目的は健全なソフトビジネスの実現ではなく、むしろ商品としてのソフトから収益を上げられなくすることにある」と書き込んだ。このモデルは「欧州経済の未来にとって現実的でもなければ望ましい方向でもない」というのがMicrosoftの見方だと、ルッツ氏は記している。

 オーストリアでの試みにもかかわらず、最終文書から判断すると、Microsoftはチュニスでの合意文書には影響力を行使できなかったようだ。

 「政府、民間、市民社会、科学・学術界およびユーザーが、プロプライエタリな手法で開発されたものとオープンソースのフリー方式で開発されたものを含むさまざまな技術とライセンスモデルを、自らの関心に従い、信頼できるサービスへのニーズおよび効果的なプログラム導入のニーズに従って利用できることをわれわれの信条とする」。同文書にはこう記されている。

 「各国の市場でプロプライエタリなソフトの重要性を考慮に入れながら、特に教育、科学、デジタルインクルージョンプログラムにおいて異なるソフトモデルの可能性を反映する形で、共同的開発、相互運用型プラットフォーム、フリーおよびオープンソースソフト促進の必要があることを強調する」

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