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本当に「自分は安全」か? 認識に大きなギャップ

» 2005年12月08日 16時30分 公開
[ITmedia]

 大半のユーザーが十分なセキュリティ対策を欠いているにもかかわらず、自分は安全だと思い込んでいる。America Online(AOL)とNational Cyber Security Alliance(NCSA)の調査で明らかになった。

 この調査では、インターネット接続を利用している一般家庭354世帯に専門家を派遣し、パーソナルコンピュータのセキュリティ対策を調べた。

 それによると、81%のホームPCが「最新のウイルス対策ソフト」「スパイウェア対策」「ファイアウォール」のうち1つ以上を欠いていた。またウイルス対策をまったくしていないか、過去1週間に対策ソフトを更新していなかったPCは56%、44%がファイアウォールの設定が適切でなく、38%はスパイウェア対策をしていなかった。

 それにもかかわらず、調査参加者の83%が自分は安全だと思いこんでいたという。

 「大きな認識のギャップがある。ほとんどの消費者は自衛できていると思っているが、今回の調査ではその反対のことが示された」とNCSAのエグゼクティブディレクター、ロン・テーシェーラ氏は述べている。

 またこの調査では、毎月およそ4人に1人(23%)がフィッシング攻撃を受けていることも明らかになった。さらに調査参加者のうち、18%が家族や友人がフィッシング攻撃で個人情報盗難の被害に遭ったことがあると答えた。

 フィッシングメールを受け取ったユーザーのうち70%が、正規の企業からのメールだと思ったという。フィッシングという言葉をよく知っている人は42%、そのうち正確な定義を知っているのは57%だった。

 また4世帯中1世帯以上が無線LANを設置していたが、47%は通信を暗号化していなかった。

 ただし、分野によっては改善も見られたという。Windows XP SP2でファイアウォールがデフォルトでオンになっているため、ファイアウォールを導入している家庭は前年の28%から56%に増加した。ウイルス対策ソフトを更新している家庭は33%から44%に増えた。スパイウェアやアドウェアに感染したPCは80%から61%に、ウイルスに感染したPCは19%から12%に減少した。

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