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「フレッツ」PCグリッド、NTT西が商用化

» 2005年12月21日 17時07分 公開
[ITmedia]

 NTT西日本は、FTTHユーザーのPC能力を活用したグリッドコンピューティングによる計算処理の受託業務を12月22日から始める。実証実験の結果を踏まえて商用化するもので、公募する参加ユーザーには提供能力に応じた金額を支払う。

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 参加ユーザーのPCを地域IP網(IPv6)で結び、使われていないPC能力を集約することで仮想的なスーパーコンピュータを構築。シミュレーションや情報解析など、膨大な計算処理が必要な研究機関や企業などに計算能力を提供する。料金は、PC100台分の能力を1カ月間利用する場合で約130万円(税込み)から。

 PC能力を提供するユーザーは公募する。対象は、NTT西日本エリア内の「フレッツ・光プレミアム」契約者か、「フレッツ・v6アプリ」の「Bフレッツ」契約者。PC能力の提供時間などに応じ、銀行口座に対価を振り込む。例えば1カ月間常にPC能力を提供した場合、支払い額は最大で約1000円になるという。申し込みは同社サイトから。

 NTT西日本は昨年、国立遺伝学研究所と共同で、PCグリッドを使ったDNA解析の実証実験を実施(関連記事参照)。実験を踏まえ、機能を改善するなどして商用化した。今後、大規模なデータをユーザーのPCに分散保存するデータグリッドや、ゲーム機やHDDレコーダーなどもグリッド化する仕組みの検討を進める。

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