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「楽天市場」ポイントキャンペーンでユーザーに混乱

» 2006年01月10日 21時46分 公開
[ITmedia]

 楽天の「楽天市場」で昨年末から実施したポイントのプレゼントキャンペーンで、「キャンペーンの趣旨とは異なった利用が多数あった」として付与したポイントをいったん全員分、取り消す騒動があった。

 キャンペーンに参加した一部ユーザーは「正規利用なのにポイントが取り消されるのは納得いかない」とブログなどで反発。楽天は「混乱を招いて申し訳ない」と謝罪し、正規利用と分かったユーザーには順次ポイントを返還する方針という。

 同社によると、キャンペーンは、楽天市場の会員を増やす目的で、Asahi.comやAOLと提携して実施。楽天IDでログインし、指定のバナーURLをクリックするだけで、1ポイント1円で使える「楽天スーパーポイント」500ポイント分などがもらえた。

 しかし同キャンペーンがネット上で知られると「手作業では不可能な数のアカウント」(同社)を取ってポイントを獲得するユーザーが出現。同社は1月9日までに、キャンペーンをいったん中止し、無料付与したポイント分を一時取り消す措置をとった。

 1人が1アカウントのみで利用しているケースなど、「正規利用」と判断したユーザーへのポイントは順次返還する方針。同社は複数アカウントの取得は認めているが、常識の範囲を超えた数のアカウントをキャンペーン期間中だけ集中的に獲得したユーザーなど、ポイント荒稼ぎが目的とみられるユーザーへの対応は「検討中」としている。

 一部の掲示板などでは、「もらったポイントを既に使ってしまった場合は、現金での払い戻しが強制される」などとうわさされているが、同社は「そういった内容の決定はしていない」と話す。ただ、ポイントを荒稼ぎしたユーザーが既に商品を購入し、キャンセルや返品もできない場合は、払い戻しを求める可能性もあるとした。

 (同社は、キャンペーン参加ユーザーに送ったメール上で「ポイントを使って購入した商品をすでに受け取った場合は、利用ポイント分を楽天からユーザーに請求する」としているが、同社広報部によると、請求するのは不正利用があったユーザーのみ。今回のケースでポイントを荒稼ぎしたユーザーを不正利用と判断するかどうかは検討中という)

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