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» 2006年01月31日 12時44分 UPDATE

“未来の三越”──値札は電子ペーパー&RFID

銀座三越のジーンズ売り場で、“未来の百貨店”の実証実験が始まった。電子ペーパー製値札に在庫情報をリアルタイム表示。試着室には、顧客が在庫検索できる端末も備えた。

[岡田有花,ITmedia]

 三越と富士通は、三越百貨店銀座店(東京都中央区)で1月31日から、RFIDタグや電子ペーパーを活用した店舗運営の実証実験を始める。経済産業省の「日本版フューチャーストア・プロジェクト」の一環で、同店2階のジーンズ売り場の商品にタグを取り付けて在庫管理を効率化するほか、電子ペーパー製値札を日本で初めて運用する。

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 同店2階のジーンズのセレクトショップ「ニューヨークランウェイ」で販売している2万〜5万円のジーンズ5000点にRFIDタグを添付する。店員は、RFIDタグリーダー付き携帯電話型無線端末で在庫情報をリアルタイムに入力・確認できる。試着時にタグを読み取れば、よく試着されているが売れない商品なども把握できる。

photo 在庫情報などを確認できるネットツーコム製の携帯電話型端末。上部にタカヤ製のCFカードタイプのRFIDリーダーを装備した

 陳列棚には新開発のモノクロ電子ペーパー値札を設置した。値段や品名のほか、サイズ別在庫情報もリアルタイムで更新・表示する。一部の棚はRFIDリーダーを備え、棚に置いてある商品数も自動認識する。

photo 電子ペーパーの値札は視認性が高く、違和感もなかった
photo 中央の棚は、ジーンズの下にRFIDリーダーを敷いてある

 試着室には、液晶タッチパネル付きIPフォン端末と、RFIDタグリーダーを設置した。試着中のジーンズのタグをリーダーで読み取れば、サイズ別の在庫情報をタッチパネルで確認できる。今回の実験では行わないが、IPフォン機能で店員の端末と通話するサービスも技術的には可能という。

photo 試着室にリーダーとIPフォン端末(シスコシステムズ製)を設置。タグを読み取れば、サイズ別在庫を表示する。リーダーとIPフォンはEthernetケーブルで給電するため、電源工事不要

 在庫品を検索できるタッチパネル端末も設置した。売れ筋商品や人気商品を検索できる。利用履歴を学習する機能を備えており、好みのブランドやスタイルを選べば、閲覧回数の多いアイテムから順に表示する。今後は、ユーザーの購入履歴や趣味などに合ったアイテムを表示できるリコメンデーション(推薦)システムに進化させたいという。

photo 在庫情報検索用タッチパネル

 携帯電話を活用したコンシェルジュサービスも実験する。顧客モニター50人にアクティブICタグを貸与。店内に設置したリーダーで来店を検知すると、顧客の携帯電話に今日のおすすめ情報などを記したメールを配信する。タグを専用リーダーにかざせば、これまでの購買履歴もメール配信する。

 タグを使って店員を呼ぶこともできる。タグのスイッチを押すと店員の携帯電話型端末が振動し、顧客の位置を画面上に表示する仕組みだ。タグの動きをトレースすれば顧客の動きを把握でき、導線の分析に役立つ。タグは店員も持っておき、店員の位置や動きの把握に役立てる。

photo 貸与するアクティブICタグ。真ん中の青い部分が、店員を呼ぶためのボタン

 実験は2月13日まで行う。三越は、すでに日本橋本店などで婦人靴の電子タグ在庫管理システムを導入しているが、ニューヨークランウェイにも4月をめどに、電子タグを利用したリアルタイム在庫管理システムを導入する予定。他製品へのタグ導入は、実験の成果を見ながら1年後をめどに検討する。

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