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地図を作って自分で移動 日立が監視カメラロボ

» 2006年03月08日 16時44分 公開
[ITmedia]

 日立製作所はこのほど、自律移動する監視カメラロボットを開発した。目的地を指定すれば、距離センサーで周囲の物体を検知し、地図を参照しながらルートを決めて目的地に到着。映像を撮影してネットワーク経由で送信する。屋内用で、従来の監視カメラの死角も容易に撮影できるとしている。

 周囲の物体との距離をレーザーの反射時間から測定するセンサーを搭載した。物体との位置関係から地図を自動作成し、物体の配置変更を検知すれば地図も自動更新する。

 監視時は、この地図とセンサーの測定データを照らし合わせ、現在位置と姿勢を確認。平均誤差2センチ以下の精度で現在位置を把握できるという。移動経路も逐次修正しながら最も効率的なルートを選んで目的地に進み、映像を撮影する。

 前回撮影時と全く同じ地点で撮影でき、カメラの向きがずれていても画像処理で補正できる。以前の監視映像との差異を自動検知し、異常として認識するシステムも搭載した。

 従来、ロボットなどを自律移動させるには、自分の位置を特定するための計測機器や、移動経路を明示するための目印が必要だったが、新ロボットはこれが不要。屋内のレイアウトが変わっても柔軟に対応できるとしている。

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