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» 2006年03月09日 18時55分 UPDATE

生酒の味を見守る温度計付き無線ICタグ

温度センサー付き無線ICタグを活用し、管理が難しい生酒の鮮度を損なわずに配送する新物流サービスの実証実験が始まる。市場に出る機会が少ない生酒の販路拡大などにつなげたい考えだ。

[ITmedia]

 NTTデータ、トッパン・フォームズ、日本アクセス、日野自動車の4社は3月9日、温度センサー付き無線ICタグを活用し、生酒の鮮度を損なわずに配送する新物流サービスの実証実験を行うと発表した。ICタグを使って厳密に温度を管理しながら配送できるようにし、販路の拡大などにつなげたい考えだ。

photo 温度センサー付き無線ICタグ(上)は段ボール箱内に取り付ける

 実験では、蔵元の吉乃川(新潟県長岡市)と末廣酒造(福島県会津若松市)が出荷する生酒のびんに無線ICタグを付け、梱包する段ボール箱の内側にも温度センサー付き無線ICタグを取り付ける。

 段ボール箱は、日野自動車と三洋電機が開発した移動式冷蔵庫「E-CRB」を搭載したトラックで配送する。配送中、段ボール内の温度データはリアルタイムに情報センターに送信。温度の履歴を逐一把握された上で、マルエツ立川若葉町店(東京都立川市)の店頭に並ぶ。

photo 生酒は加熱処理をしていない搾りたての味が楽しめるが、冷蔵保存と流通の仕組みが確立しておらず、市場に出る機会が限られている

 店頭にはキオスク端末を設置し、買い物客がびんを近付ければ、ICタグ情報を読み取って温度履歴や商品情報を表示する。実験は3月27日から4月10日まで15日間の予定。

 冷凍食品など、チルド食品は配送にノウハウが必要。特に生酒は厳格に温度管理をしないと味が落ちてしまう。ICタグや通信ネットワークを使って温度管理を厳密に行うことで、配送可能な地域を拡大したり、これまで販売が難しかった食品の流通などにつなげたい考えだ。

 温度センサー付き無線ICタグはトッパン・フォームズが開発した。温度と湿度のセンサーを内蔵し、約10メートルの範囲内で無線通信が可能で、電池は1年程度もつという。

 従来はICカードに温度情報を蓄積し、後から取り出す仕組みだった。無線通信に対応したことで、PCなどと連携してリアルタイムに温度を把握できるようにした。1個5000円程度の価格を目指し、早期に製品化したい考えだ。

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