次に買うテレビは高精細(HD)対応の薄型テレビの予定だが、専門用語が多くて分かりにくく、選ぶのが難しい――調査会社の米IDCの調査報告で、消費者のテレビ購入に対する意識が明らかになった。
世界中の消費者を対象としたIDCのオンライン調査によると、既に薄型テレビを所有している人は回答者の4分の1にすぎないものの、「今年中に購入したい」との回答は前回の調査から3倍に増加。薄型テレビへの興味が拡大中であることが分かった。
テレビの買い替えに際しては、半数以上の回答者が「HD対応が非常に重要」と回答。一方で、大多数がHD対応局と契約していないという。IDCでは、大画面の高精細テレビを実際に購入するまで契約を見合わせているのでは、と見ている。
また、HD対応以上に重要な決定要因は「価格」。回答率は年々下がってはいるものの、画面のサイズやブランドなどの要因を上回っており、依然として大多数の消費者にとって重要なポイントであることが判明した。60%以上が、「次のテレビに払うのは2000ドル以下」とも回答している。
またこの調査では、消費者の多くが、新しいテレビや技術に関する専門用語に困惑していることも分かった。自分の状況に合ったテレビを選ぶにはどうしたらよいか、より分かりやすくて整合性のある説明を欲しがっているという。
IDCの調査ディレクターであるエリック・ハルキ氏は「テレビメーカーにとっての未来は明るい」とコメント。「技術的な問題はほとんどクリアしているし、消費者は薄型テレビのデザインにも満足している。価格も今後下がっていくだろう」。
一方で、「メーカーや小売業は、消費者に送るメッセージを改善する必要がある」とも指摘、回答者のコメントを引用している。「HD薄型テレビを選ぶプロセスは非常に分かりにくくて、いろいろと調べてまわる必要がある。消費者をだまそうとせず、このプロセスを簡単にしてくれるメーカーや小売店が勝つと思う」。
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