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IE 7「苦難の」インストール体験(1/2 ページ)

» 2006年10月24日 16時09分 公開
[Eric Lundquist,eWEEK]
eWEEK

 米MicrosoftのInternet Explorer(IE)7.0については、わたしは既にレビュー記事を幾つも読んだし、eWEEK編集部のアナリストらもこのブラウザを気に入っている。もはや自分だけFirefoxに忠誠を尽くすこともなかろうと思い、かつてIEを介してわたしのコンピュータに忍び込んできていた数々の気色悪いウイルスのことは水に流し、このMicrosoftのインターネットブラウザの最新版をダウンロードし、アップグレードしてみることにした。

 まずは、Firefoxを使ってIE新版をダウンロードする。Microsoftのプログラムは親切にも、OSの種類を自分でクリックするよう求めてくる。でもわたしは、自分のOSがXP Service Pack 2であることは分かっているので、特に問題はない。そして、ダウンロードが始まる。

 2分後には、14.8Mバイトのダウンロードが完了し、インストールの準備が整った。この極めて科学的なテストにおいて、わたしは自分のThinkPad X40上の小さな時計で時間を確認することにした。この時点で、時刻は東部標準時の午後2時2分。

 ではここで、インストールの実況中継に入る前に、ちょっとしたMicrosoftクイズの時間としよう。Microsoftはインターネットを発明しただろうか? 答えは、ノーだ。では、Microsoftはインターネットがこれほど重要な存在になると考えていただろうか? 答えは、イエスだ。ただし、Microsoftがその重要性に気付いたときには、既に同社はNetscapeなど多くの競合他社に大きく後れを取っていた。

 Microsoftが提供した最初のブラウザの名前は何だったか? 盗作を避けるために、ここではWikipediaからの情報をそのまま引用することにしよう(わたしに言わせれば、Wikipediaの説明はほかの情報源よりも正確と思える場合が多い)。Wikipediaには次のように説明されている。

 Microsoftは当初、Netscape Navigatorブラウザのライセンスを受けようとしたがうまくいかず、結局、SpyglassからMosaicのライセンスを受けることにした。

 1995年、MicrosoftはSpyglassからMosaicのライセンスを取得し、Internet Explorer(IE) 1.0の基盤とした。IE 1.0はMicrosoft Plus!ソフトウェアパッケージにおいて、Windows 95用のアドオンとしてリリースされた。

 この契約では、Spyglassが四半期ごとのMosaicの基本ライセンス料に加えて、MicrosoftのIEの売り上げの一部を特許権使用料として受け取ることになっていた。


 引用はここまでとする。これで、おおまかな流れは振り返れた。あと1つだけ付け加えておきたいのは、実際のところ、MicrosoftがSpyglassの基盤を離れ、強力な競合ブラウザを開発できたのは、ようやくIE 3.0の段階になってからだったという点だ。

 あれ、ちょっと待って。画面に何か表示されている。これは何だろう? これが、例のMicrosoftの海賊版対策プログラムなのだろうか? ユーザーのコンピュータで動作しているWindowsが違法コピー版ではなく正規版であることを確認するためものだ。

 なになに、メッセージによれば、このインストールプログラムは親切にも、IE 7をインストールする前にWindowsが正規版かどうかを確認しなければならないらしい。

 画面には、「あなたのWindowsが正規版であることを証明しなければならない」と書かれている。ただし、もしそれを証明できなかったとしても、Microsoftがすぐさま我が家の玄関前に警官を送ってくるわけではなさそうだ。

 メッセージには、こう書かれている。「Microsoftは検証プロセスで集めた情報を個人の特定や連絡には使いません」

 それはそれは、ゲイツ警部、どうもありがとう。Firefoxユーザーを増やすという意味では、この警告メッセージはおそらく、ほかのどの機能よりも有効なのではなかろうか。もちろん、わたしは普通の一企業ユーザーであり、それを証明するための書類もある。だから、ためらうことなく検証ボタンをクリックできる。そして、検閲を通過する。

 この時点で、システムの時計は2時7分を示している。ここまで5分というのは悪くないタイムだ。これまでのところ、何も問題も起きていない。それに、Microsoftからのメッセージもなかなか面白い。

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