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朝日ソノラマ、9月に営業停止 「時代の流れに抗し切れず」

» 2007年06月21日 19時00分 公開
[ITmedia]

 朝日新聞社の全額出資子会社・朝日ソノラマは6月21日、9月いっぱいで営業活動を停止し、解散すると発表した。「最近の出版界の状況や当社の経営見通しなどから検討した結果、やむなく店じまいすることになった」としている。

 書籍の新刊発行は6月までで停止するが、既刊本の注文には9月まで応じる。雑誌は9月まで発行する。コミックやノベルズの出版権は朝日新聞社出版本部が引き継ぎ、10月以降は朝日新聞の新刊として発行する。「百鬼夜行抄」「雨柳堂夢咄」「チキタ★GUGU」などのコミックや、「吸血鬼ハンターD」などノベルズ新刊は、朝日新聞社から出る。

 同社は1959年9月に「朝日ソノプレス」として創業し、今年で48年目。ニュース現場の音声や音楽などを録音した「ソノシート盤」を付録として付けた雑誌「朝日ソノラマ」を、国内初の「音の出る雑誌」として1966年に創刊し、社名を雑誌と同名に変更。「ニューメディアとして世間の脚光を浴びた」(同社)

 現在は雑誌、コミック、文庫、画集、カメラ書など若い読者を対象にした書籍を発行している。同社は「多くの人々に親しまれきた出版社だと自負している。最近もコミックスを中心に、地味ながら手堅い経営をしてきたが、時代の流れに抗し切れず、誠に残念な結果」とコメントしている。

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