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寝たままで腹回り・内臓脂肪が分かる脂肪計 タニタが開発

» 2007年12月05日 19時05分 公開
[ITmedia]
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 タニタは12月5日、仰向けの姿勢で腹部の脂肪率や内臓脂肪レベル、腹回りのサイズ(腹囲)を同時に計測する腹部脂肪計を開発し、2008年2月に発売すると発表した。同社によると、同様の装置は世界初。

 新製品「AB-101」は、アーチ形状の本体と、脂肪率を計測するワイヤレス型のインピーダンス計で構成。仰向けになった人のへその上をまたぐ形で本体を置き、体の横幅を計測して腹囲を算出。インピーダンス計はへその位置に載せ、電気抵抗値を計ることで腹部の脂肪率と内臓脂肪レベルを出す。

 腹囲は体の横幅を計ったデータを、独自の計算式に当てはめることで算出している。腹回りを巻き尺で計る方法では、呼吸などによって縦方向が変わってしまうため、正確なサイズを計るのは難しい。横幅は変わりにくい上、横幅と腹囲には相関関係があり、約700人のデータから得た計算式により正確に推定が可能になっているという。

photo 内臓脂肪レベル・腹部脂肪率は、へその上にインピーダンス計を載せて計る

 新製品は、身体障害者でも負担をかけずに腹部の脂肪率を計測できるようにと開発した。体脂肪計は立って両足を接して計る方式と手で握る方式があるが、障害によっては利用できない。体が不自由な人は健常者と比べて内臓脂肪の蓄積が多いケースがあり、メタボリック症候群対策からも計測装置が必要とされていた。

 また、来年4月に導入される“メタボリック健診”では、40〜74歳を対象に腹囲の測定が義務付けられる。基準になる腹囲は男性が85センチ以上/女性が90センチ以上。巻き尺よりも精度の高い計測に、新製品が役立つという期待もある。

 価格は29万4000円。介護・福祉施設などをターゲットに、初年度300台、3年後に年間1000台の販売を計画している。

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