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偽造エンボス型ホログラム見破る技術 DNPが国内初

» 2008年02月27日 21時01分 公開
[ITmedia]
画像 試作機

 大日本印刷は2月27日、エンボス型ホログラムの真偽を判定する画像処理技術を、国内で初めて開発したと発表した。新技術を活用し、クレジットカードなどに貼られた偽造ホログラムを見分ける装置の試作機も開発。10月に発売する。

 エンボス型ホログラムは、フィルムの表面に微細な凹凸加工を施したもので、見る角度により色が虹色に変化する。クレジットカードや商品券、社員証などの偽造防止・ブランド保護用に利用されているが、真偽の判定はこれまで目視で行っていた。

 新たに、ホログラムに光を当てると生じる光学特性情報を画像データ化し、あらかじめ登録した正規のホログラムのデータと照合して判定するソフトウェアを新開発した。

 ソフトを組み込んだ判定装置の試作機も開発。プラスチックカード専用で、ホログラム部分を試作機に挿入すると判定結果を表示する。ソフトはPCや、専用機器に組み込むこともできる。

 今後試作機の検証を進め、9月までに量産を開始。10月に発売する予定だ。価格は1万円以下を目指すとしている。装置の小型化や、プラスチックカード以外の製品に貼られたホログラムを判定できる装置の開発も進める。

 装置は「IC CARD WORLD 2008」(3月14日から、東京ビッグサイト)で展示する。

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