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» 2008年06月17日 16時03分 UPDATE

労働組合執行役員が未払賃金を求めてテクモを提訴

テクモの労働組合執行役員2名が、労働者代表偽装に端を発する未払賃金の支払いを求めてテクモを提訴した。一方、テクモ側は訴訟内容を検討したうえで改めて見解を出すとしている。

[加藤亘,ITmedia]

残業ができない?

 テクモの労働組合執行役員2名(執行委員長の小澤宏昭氏と同副委員長の角田龍生氏)は、同社における従業員代表偽装問題を原因とする未払い賃金訴訟を、6月16日、東京地方裁判所に提訴したことを明らかにした。

 提訴した内容を確認したところ、今回の訴訟はテクモ側の一方的な新人事制度の導入と、その約束違反などに端を発する。それを契機に今年2月、労働組合を結成。会社側と団体交渉を行ってきた。その過程で、本来選挙などの民主的な手続きによって選出されなければならない、時間外労働・休日労働に関する協定(いわゆる36協定)と裁量労働制の従業員代表者に関して、テクモ経営陣が経理部の社員を従業員代表者であるかのように偽装し、中央労働基準監督署に届けていたことが発覚。この裁量労働制によってカットされていた過去約2年分の残業手当等の賃金を請求している。

 小澤氏らは、「今回の件について迅速に問題を提起するという観点から、執行役員2名だけで訴訟を提起した。これは約300名の社員全体の問題であり、テクモ労働組合として今後の会社側の対応次第では第2弾、第3弾の訴訟提起を検討中」としている。

 労働基準法36条は、残業や休日労働を従業員代表者との合意がある時に限って認めている。従って今後、従業員代表者である小澤氏との合意が締結されない限り、テクモにおいては一切の残業・休日労働が違法行為であり、協定が締結されない限りはテクモにおいて一切の残業などを行うことはできないという論旨だ。

 「テクモの労働環境において、これまでまかり通ってきた偽装や違法状態が一掃され、違法行為を行った者の責任の明確化と適性な処分がなされ、違法に支払いを保留されている未払賃金が即時に支払われ、真に適法な労働環境が形成されるまで、残業に関する協定を締結することはできない」と小澤氏らは主張している。

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 それに対してテクモ側は、訴状が届いていないため内容を検討したうえで、改めて見解を明らかにするとしている。なお、テクモは2004年6月から今年5月まで開発職社員に「専門型裁量労働制」を導入していたが、今年6月より時間管理を徹底し社員の健康管理を行うため普通労働制に移行している。2004年6月の「専門型裁量労働制」導入時に、過半数労働者の選出において、事務手続き上の瑕疵がみられたため、調査のうえ未払い賃金がある場合は賃金支払いの時効2年の範囲で支払うことにし、4月1日に全社員に過年度にわたり、未払い賃金を調査し支払う旨を通知していた。現在はその未払賃金を計算中とのこと。

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