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宇宙ステーションに実験装置を取り付けろ――NECブースで宇宙飛行士気分CEATEC JAPAN 2008

» 2008年10月01日 07時00分 公開
[宮本真希,ITmedia]
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 「もうちょっと左」「あっ行きすぎた!」――9月30日に開幕した「CEATEC JAPAN 2008」のNECのブースでは、宇宙でロボットアームを操作する宇宙飛行士のように、CGのアームをゲーム用コントローラーで操作して実験装置をつかんだり、移動させるゲームを体験できる。

 同社は実際に宇宙で使うロボットアームや、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」と地上をつなぐ通信システムなどを開発してきた。ゲームを通じて宇宙開発事業への取り組みを紹介し、技術力をアピールする狙いだ。

 ディスプレイに表示されたCG映像を見ながら、テレビゲームのようなコントローラーで操作する。コントローラーの十時キーとジョイスティックを操作してロボットアームを動かし、3分以内に実験装置をISSの外側に接続させるとクリアだ。取り付け口の正面に、実験装置をぴたりと合わせる必要がある。

 記者も宇宙飛行士になったつもりで挑戦してみた。実験装置をロボットアームでつかんだり、取り付け口の正面に合わせたりするのは簡単にできたが、ISSに接続しようとした瞬間に時間オーバーでミッション失敗。慎重にやりすぎてしまったようだ。


画像 実験装置を取り付け口の正面に移動させる
画像 制限時間内にクリアできないとゲームオーバー

 同社が開発したロボットアームは、実際に宇宙で使われている。来年2月からISSに滞在する予定の若田光一宇宙飛行士も、NEC製ロボットアームでISSに実験装置を取り付けるミッションに挑むという。

 実際のロボットアームは長さが10メートル。宇宙飛行士はアームに付けられている2機のカメラと、ISSの外側に付けられた4機のカメラの映像を見ながら操作する。カメラもNEC製だ。ロボットアームを使った実験装置の取り付け作業は、準備なども含め2〜3時間かかるという。

 NECのブースでは、「きぼう」や同社が開発した月周回衛星「かぐや」の模型も展示していた。説明員は「NECと宇宙のつながりは一般的にあまり認識されていない。ゲームを通じ、宇宙を身近に感じたり、NECの取り組みを知ってもらえれば」と話していた。

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