男性が黒い全身タイツに赤いライトを光らせて踊っている。近づいてみるとどうやら、モーションキャプチャ技術のデモのようだ。「東京ゲームショウ2008」で、電子機器販売の日本バイナリーが、リアルタイムキャプチャ技術を実演している。
実演しているのは、米PhaseSpaceが開発した「光学式リアルタイムモーションキャプチャシステム」。頭や腰、肩など全身に約40個のLEDライトを付けた人をカメラで撮影すると、LEDライトがマーカーとなり、その人の動きをリアルタイムにCG映像で再現する。各マーカーは固有の識別IDを持っているため、複雑な動きを高速・高精度に追跡できるという。
デモでは12台のカメラを使って撮影。PC上のロボットのCGが、全身タイツの男性に遅れることなく、スムーズに同じ動きをしていた。ゲームの格闘シーンなどで、キャラクターの人間らしい動きをCGで再現するのに使ったり、人間工学の研究などで活用されている。
同システムの特徴は、設置が簡単で安価なことという。価格はカメラの台数によって異なるが、600万円〜1200万円ほど。同社の説明員によると、大手のゲームメーカーがよく使っているシステムは設置に手間がかかるため専用スタジオに常設することが多く、3000万〜4000万ほどするという。
これまで約20の機関にシステムを販売したが、ゲーム会社は少なく、ほとんどは大学など人間工学の研究機関だった。ゲームショウでシステムのメリットをアピールし、中小のゲームメーカーに導入を進めていきたいという。
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