15分のウォーキングでも、チョコレート中毒を和らげる効果がある――英エクセター大学がこのような実験結果を発表した。
運動が一時的にニコチンなどへの欲求を抑える効果があることはこれまでにも認められているが、今回初めて、食べ物にも同様の効果があるかもしれないことが示されたと同校の研究者は述べている。
同校の実験では、日常的にチョコレートを食べている25人の被験者に3日間チョコレート断ちをしてもらった。その後被験者は15分間の早歩きのウォーキングと休憩をランダムな順番で行ってから、チョコレートが欲しくなるような2つの作業(頭脳を使う課題とチョコバーの開封)をした。
ウォーキングの後の方が、休憩の後よりもチョコレートを食べたい欲求が弱かったと被験者は報告した。欲求の減少は、ウォーキング中だけでなく、ウォーキング後も10分間以上続いた。またウォーキングは、2つの作業をしたときのチョコレートへの欲求増進も抑えたという。
「神経科学者は、薬物中毒と食物中毒は脳の報酬中枢でのプロセスが共通していること、運動が気分や欲求を制御する脳内化学物質に影響する可能性があることを示唆してきた。減量のために甘いお菓子への欲求を抑えようとしている人には朗報かもしれない」と研究者らは述べている。
この研究結果は「Appetite」誌のオンライン版に掲載されている。
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