――結局、出所後はどこにも寄らずに帰ったのですか。
「外に出ない方がいい」という義弟に、頼み込んでコンビニエンスストアに寄ってもらいました。刑務所では甘いものをほとんど食べられないので、甘いものを買いたかったんです。
「僕が買ってきます」と言う義弟に、「頼むから俺に選ばせてくれ」とお願いして、アーモンドチョコレートなどを“大人買い”しました。
――刑務作業で稼いだお金で甘い物を買ったのですか。
そうです。使わないでとっておこうかとも考えたのですが、早く刑務所のことを忘れてしまおうと思って、使いました。
――最近はどんな毎日を送っていますか。
寝ていられるだけ寝て、起きていられるだけ起きてます。刑務所は規則正しい生活だったので、その反動で自由に生きる幸せに浸っています。
――先ほどからタバコをおいしそうに吸っていますが、これも刑務所で吸えなかった反動ですか。
出所後に自由を味わいたくて、タバコを吸い始めました。最初は「1本だけ」と思っていたのですが、それがあだになってしまいましたね。
――暇な時は何をしていますか。
テレビっ子なので、仕事がないときはずっとテレビを見ています。CDを聞いたりもします。
――お気に入りのテレビ番組は。
若手のお笑い芸人が出ている番組を見ていますね。「間がちょっと違うな」と、プロの目線で見てしまいます。
――注目しているお笑い芸人はいますか。
「ハイキングウォーキング」の鈴木Q太郎さんです。見ていて何だかくすぐったい感じがして、気になります。
――最近のテレビ番組に対して何か言いたいことはありますか。
クイズ番組、多すぎ!
――「ダジャレの帝王」として、ギャグを考えるコツを教えてください。
くだらないことでも言い続けることかな。言い続けているといつしか、「ダジャレの帝王」とまで呼ばれることもあります。
俺は、寝ようと思ったときに急に思い出しておかしくなるような、じわじわ効いてくるダジャレを目指しています。
――ウケなくてもダジャレを言い続けるのは、心が折れそうですが……。
くだらないことを言ってウケない自分も好きなんです。ウケると逆にびっくりするくらいです。
――刑務所でもダジャレを考えましたか。
刑務所で体をきたえるためストレッチしているときに、「ストレッチという言葉は、“ひとりえっち”に似てるなあ」と考えたりしましたね。昔の田代が出てきて、「似てる言葉ないかな」と探してしまうんです。
――……。今後の夢は。
俺が事件を起こした後、手のひらを返した人もいましたが、変わらない人たちもいました。底辺まで落ちた俺が頑張っているところを、子どもや家族、ファンに見せたい。ちゃんとした職を持って、汗水たらして働いて、1からやり直したいです。
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