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» 2010年02月24日 13時23分 UPDATE

iPhoneで制御する4ローターARヘリ――「Parrot AR.Drone」に触ってきた (1/2)

ついにこの日がやってきた。「いまそこにある未来」こと、「Parrot AR.Drone」が日本を急襲。そのSFっぷりを直に触ることができたのでさっそく報告しよう。

[松尾公也,ITmedia]

 iPhoneで操縦する超高性能ARヘリ「Parrot AR.Drone」が今年1月に米ラスベガス開催されたConsumer Electronics Show(CES)に登場し、話題をさらって1カ月。その後にサンフランシスコで開催されたMacworld Expoにも姿を現した未来デバイスが選んだ次のターゲットは東京だった。

 「Parrot AR.Drone」のプロトタイプ2台が開発会社であるフランスのParrotの副社長、開発担当者とともに東京・青山の密室に運び込まれ、一部メディア関係者に披露された。

「Parrot AR.Drone」のどこが新しいのか

 「Parrot AR.Drone」は基本的に、リモコンで動かすヘリコプターだ。だが、それだけではない。リモコンとして使うのはiPhone(またはiPod touch)で、Wi-FiのAd-Hocモードで「Parrot AR.Drone」と通信し、動きを伝える。Wi-Fiは操作する側の指令を伝えるだけでなく、ヘリからの情報もiPhoneに送られる。そこがユニークなのだ。

 ちょっとその動きをみていただこう。

 操作しているのはITジャーナリストの林信行氏。この製品デモを実現させた功労者だ

 このヘリは2つのカメラを備えており、それぞれ前方と下方を向いている。それをスイッチさせながらiPhoneにビデオストリーミングする。パイロットはiPhoneの画面を見ながら上下左右に「Parrot AR.Drone」を動かすのだが、その操作パネルはヘリから送られてくる動画にオーバーレイされている。

 パイロットはこのように、iPhoneを使い、ヘリ視点で操縦する。操作できる距離はWi-Fiでビデオストリーミングできる40メートル以内に限定されるが、その距離内であれば、自分の視点をヘリに飛ばして、自由自在に動かすことができる。凧を飛ばしたり気球を使ったりと工夫を凝らしている空撮ビデオが、これを使えばいとも簡単にできるのだ。

 もう1つ特筆すべきは、抜群の安定性。6メートルまでの高さを認識する超音波センサー、複数のジャイロ、4ローターの制御により、ほぼ完全に空中静止できる。ラジコンヘリは離陸させるのも安定させるのも着陸させるのもかなりの困難が伴い、買ってすぐに壊してしまう人も多いという。「Parrot AR.Drone」ならばその3つがどれも簡単だ。離陸、着陸はボタン一発だし、iPhoneをまったく操作しなくなると、勝手に空中静止モードに入る。この手軽さは驚異的だ。

 安全面も考慮されており、回転する羽根を触ると即座に回転が止まる仕組み。屋内ではハルと呼ばれる軽量ボディーを装着し、ローターが人やものに直接接しないようにできる。このハルを組み込んだ状態だとちょっとUFOっぽくて未来的なのだが、バランスがとれていて40グラム以内であれば、ほかの形のハルを装着することも可能だという。謎の円盤UFO型やマットジャイロ型のハルも実現できるはずだ。

 それ以上の積荷をに搭載することは可能だろうか? iPhoneを吊り下げて、空中からUstreamするとか。Parrotによれば、モーターの能力的には可能なのだが、このヘリには高度なバランス機能が搭載されており、重量が極端に変わってしまうと安定飛行ができなくなってしまうため、ハルの重さを超える荷物は搭載できないそうだ。

 こちらはAR.Droneプロジェクトマネジャーのマルタン・レフェビュール氏が飛行させている。4つあるローターの下にあるライトが緑色と赤色になっているのが分かるだろうか? 緑が前方で、赤が後方となっている。

 レフェビュール氏がAR.Droneを箱から取り出し説明。室内用のハルと屋外用のコックピットスタイルの小型ハルの比較が見られる。英語だが、AR.Droneの機能が詳細に解説されているのでごらんいただきたい。

どのへんが拡張現実なのか

 これだけでは単にビデオをストリーミングしてくれるスパイヘリということになるが、製品名にはARとついている。では、どのあたりが拡張現実なのか。

 ビデオカメラが持っているタグ認識機能がここで威力を発揮する。前方カメラは2Dタグと3Dタグを認識することができる。一般的なARアプリケーションと同様に、AR.Droneはこのタグをマーカーとして認識し、使うアプリケーションによって3Dオブジェクトやエフェクトを表示させることが可能だ。Parrotではこのタグを使ったゲームアプリ2種類をデモしてみせた。

 オレンジと緑を組み合わせた3Dタグを敵に見立てて、それを映したAR.Droneに向かって敵からミサイルが飛んでくる。それをよけながら相手を撃つ「Drone War」というゲーム。もう1つは2Dタグを映すとロボットが現れ、こちらを攻撃してくるので戦う「Robot」というゲーム。

 これらは同社が開発したアプリだが、iPhoneでアプリを開発できるSDKを用意しており、サードパーティの開発者による参入を期待している。このSDKを使えば、自分自身を主人公にしてAR.Droneから見下ろすARアクションRPG、AR.Droneから直接ビデオをUstreamなどに流すアプリもできるかもしれない。

実際に操作してみた

 こういうのは自分でやってみないと面白くない。iPhoneで操作するチャンスがまわってきたので試してみた。

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