米Appleのスティーブ・ジョブズ氏にそっくりなフィギュアをネットで販売しようとしてAppleから警告を受けていた中国In Iconsは1月15日(現地時間)、フィギュアの製造販売を中止すると発表した。
同社Webサイトの告知でタンディ・チャン社長は、「残念なことに、Appleとジョブズ氏のご家族の弁護士から強い圧力をかけられた」とし、「われわれは今でも(このフィギュアの製造販売が)違法ではないと確信しているが、ジョブズ氏のご家族への心からの配慮で、フィギュアの製造販売を完全に中止することにした」と説明した。
このフィギュアにはAppleのロゴやトレードマークは使われておらず、Appleの権利を侵害していないというチャン氏の主張は正当ではある。また、肖像権は多くの国や地域で死後は存続しない。
予約金は全額返金するという。予約したジョブズ氏のファンに対し「がっかりさせてしまうが、ジョブズ氏のご家族に認めてもらうにはこうするしかないので許してほしい」と理解を求めている。
チャン社長は、自分はAppleとジョブズ氏の大ファンで、4年前に自分のためにジョブズ氏のフィギュアを作って個人的に楽しんでいたが、ジョブズ氏が昨年10月に亡くなった際、同氏を悼むつもりでフィギュアを自分と同じようなファンに販売しようと考えたという。
In Iconsは自社サイトでこのフィギュアの予約を99.99ドルで受け付け、2月に出荷を開始する予定だった。現在、このフィギュアの一部はオークションサイトなどに出回っており、例えばeBayでは本稿執筆時点で224.99ドルの値が付いている。
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