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Twitter、開発者向けガイドラインとAPI変更について説明 ユーザー数制限など厳しい内容

» 2012年08月17日 11時38分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Twitterは8月16日(現地時間)、数週間後に予定しているTwitter APIのバージョン1.1へのアップデートと開発者向けガイドライン「Developer Rules of the Road」の改定について説明した。クライアントアプリのユーザー数に上限を設けるなど、サードパーティーにとって厳しい内容になっている。

 開発者はAPIのアップデート後、半年以内にこの改定に対応する必要がある。

 同社のコンシューマープロダクト担当ディレクター、マイケル・シッピー氏は6月末に“Twitterのユーザー体験の一貫性を保つため”サードパーティーによるAPI利用に関するガイドラインを厳格にすると発表しており、今回その内容を具体的に説明した。

 まず、すべてのAPIで、アクセスするのにOAuthによる認証が必要になる。従来はアプリケーションについて、TwitterはIPアドレスしか認識できなかったが、ボットやスパムを防止するために認証プロセスを追加したとしている。

 また、APIを実行できる回数が、従来は認証が必要なAPIへのすべてのアクセスの合計上限が1時間当たり350回だったのが、一部のAPI(タイムラインの表示など)は1時間当たり720回に、それ以外のほとんどのAPIは1時間当たり60回にと、APIごとに上限が設定されるようになる。

 Developer Rules of the Roadの改定では、Display GuidelinesがDisplay Requirementsになる。つまり、従来は必ずしも厳格に守らなくてもいいガイドラインだったものが要件になり、守らなければAPIを利用できなくなる。6月末にLinkedInがツイートの表示を終了したのは、この改定に沿ったものだったようだ。

 また、クライアントアプリのユーザー数の上限を10万人にする(超える場合はTwitterの許可が必要)。現在既に10万人以上のユーザーがいるアプリについては、現在のユーザー数の200%まではユーザーを増やすことができるが、いずれの場合も上限に達したら、後はサービス提供を継続することはできてもTwitterの許可なしではユーザー数を拡大できない。

 つまり、例えば友達が使っている人気のサードパーティーアプリに後からサインアップしようとしても、そのアプリが制限に達している場合は使えないということになる。

 このようにサードパーティー製アプリによるAPI利用を厳格にする一方、同社は6月に発表した「Twitter Cards」の利用を開発者に勧めている。Twitter Cardsは、開発者のコンテンツをツイートする場合の表示を管理できる機能で、これにより、開発者は自分のWebサイトへのトラフィックを増やせるとしている。Twitterは、ユーザー体験の一貫性を保つために、ユーザーには極力純正アプリを使ってもらい、サードパーティーにはアプリ作成ではなく、Twitter内でのプレゼンス拡大という形での参加を求めているようだ。

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