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Amazon決算は4年ぶりの赤字転落 出資先のLivingSocialの赤字が主原因

» 2012年10月26日 08時48分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Amazon.comが10月25日(現地時間)に発表した第3四半期(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比27%増の138億1000万ドルと伸びたが、赤字に転落し、純損失が2億7400万ドル(1株当たり60セント)だった。2010年に1億7500万ドル出資したクーポン共同購入サイトの米LivingSocialの純損失1億6900万ドルが響いた他、ほぼ原価で販売しているKindle関連のコストも影響した。営業損失は2800万ドル。売上高・純利益ともにアナリスト予測(売上高が139億3000万ドル、1株当たり純損失が8セント)を下回った。

 売上高を地域別でみると、北米地域の売上高が33%増の78億8000万ドル、欧米や日本などの米国外での売上高は20%増の59億2000万ドルだった。同社は24日に日本でのKindle事業開始を発表した

 事業別の売上高は、メディア部門が11%増の46億ドル、電化製品および雑貨部門が36%増の85億6000万ドルだった。Amazon Web Services(AWS)を含むその他の部門は59%増の6億4800万ドルだった。

 今後の見通しについては、第4四半期の売上高を前年同期比16〜31%増の202億5000万〜227億500万ドル、営業利益(損失)を、4億9000万ドルの赤字から3億1000万ドルの黒字と予測した。

 同社のジェフ・ベゾスCEOは発表文で「ハードウェアをほぼ原価で販売するわれわれの戦略は奏功しており、199ドルのKindle Fire HDはAmazonのベストセラーになっている。11月20日には8.9インチのKindle Fire HDを299ドルで販売する予定だ」と語った。発表文には、米Appleが23日に発表したiPad miniKindle Fire HD 8.9およびKindle Fire HD 7の比較表が掲載されている。

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