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» 2012年11月09日 16時00分 UPDATE

広報女子 meets ミスキャンパス:【第1回】諭吉先生の教えのたまもの? 共通の思いは「日本から世界へ」 (1/2)

インターネット企業の女性広報と各大学のミスキャンパスが対談! 新企画の第1回目は、サイバーエージェントの坂下さんと慶應義塾大学の柳川さんが仕事などをテーマに熱心に話し合った。

[取材・文/伏見学,ITmedia]

 TwitterやFabecookをはじめとするソーシャルメディアの普及は、企業のPR戦略に少なからぬ影響を与えている。こうした時代の変化とともに企業の広報業務が広がりを見せる中、それをつかさどる広報やPR担当者への注目が高まってきている。例えば、いくつかのインターネット調査の結果などを見ても、広報という職種が20代女性を中心に人気が高いことがよく分かる。

企業の広報・宣伝部門に対する学生の志望はいまひとつか(出典:マイナビ) 企業の広報・宣伝部門に対する学生の志望はいまひとつか(出典:マイナビ)

 ただし、それはあくまで社会人の話。就職情報サービスを手掛けるマイナビが毎年実施する「大学生就職意識調査」によると、広報・宣伝を志望職種に挙げる学生は全体の中で少数だ。その背景には、広報職として新卒採用する企業が多くないことや、学生にとって広報という仕事のイメージがいまいち鮮明でないことなどが考えられる。

 かたや、女子アナウンサーは、今も昔も女子大学生が憧れる花形職業の1つと言えるかもしれない。例えば、さまざまな大学の文化祭などで開催される「ミスキャンパスコンテスト」の優勝者やファイナリストの中から、毎年のように女子アナを輩出しているのはあまりにも有名だ。

 そこで、本企画では、ITベンチャー企業で働く広報女子と、ミスキャンパスないしファイナリストの現役大学生との対談を実施。企業広報やIT業界に対する印象、将来のキャリア、仕事観などを自由に話し合ってもらった。

日本の文化を世界に伝えたい!

柳川あかりさん 柳川あかりさん

 今回登場するのは、サイバーエージェント アメーバ事業本部 マーケティング・プロモーションDiv 広報グループ 広報ディレクターの坂下由貴子さんと、慶應義塾大学 経済学部4年の柳川あかりさん。坂下さんも慶應義塾大学の文学部を卒業しているので、現役とOGの対談という形になった。2人とも福澤諭吉の精神を受け継ぐ三田キャンパスで学び、仲間とともにキャンパスを颯爽(さっそう)と駆け巡るといった共通点を持つため、すぐに打ち解け合うこととなった。

 柳川さんは昨年行われた慶應義塾大学のミスコンテスト「Beauty&Earth 2011」のファイナリスト。来年4月からはアニメーション会社で働くことが決まっている。アニメ業界を選んだ理由として、「日本の誇れる文化を世界に向けて発信していきたいからです」と力強く答えた。柳川さんは子どものころ、米国に住んでいた経験から「日本文化を世界に伝えていくこと」を自分自身の1つの軸としてきた。その方法を模索するため、大学時代にはさまざまなことに取り組んだ。テレビ局でのアルバイトや出版社でのライター、さらにはWebサイト構築やスマートフォンアプリ開発に興味を持ち、起業家育成プログラム「ブレークスルーキャンプ」に運営事務局として参加したりもした。

 こうした活動の原点になっているのが、まさに米国において触れたアニメなのだという。

「米国に行ったのは小学1年生のときだったので、最初は英語がまるで分からない状態でした。現地校に入ったものの、友だちと英語で会話するのもままならなかったわけです。そうしたとき、日本から持って来たポケットモンスターのゲームやカードで遊んだり、ちょうど米国でポケモンのアニメが英語吹き替え版で放送していたのを見たりして、『日本のアニメってチカラがあるんだな!』と実感したのが最初のきっかけです」(柳川さん)

「アニメといえば、アメーバピグも最近はアニメとよくコラボレーションしているんですよ」と坂下さん。例えば、「エヴァンゲリオン」のコスプレアイテムや、「ドラえもん」のグッズなどをアメーバピグ内のショップで販売しており、人気を博しているという。

企業と社会の橋渡し

 そんな坂下さんは、2007年にサイバーエージェントに新卒入社。まずは広報・IR室に配属となり、コーポレート全体の広報セクションで企業広報や社内広報を学んだ。その後、アメーバ事業の専任広報担当として現在に至る。

坂下由貴子さん 坂下由貴子さん

 元々、坂下さんはブランディングに興味があり、入社する前から広報という職種を志望していた。既に中学生の卒業文集に「世界一のブランドを作りたい」と書いていたそうだ。ただ、当時はアパレルのブランドを想定していたそうで、それが次第に、いわゆる高級デザインとかラグジュアリとかではなく、ブランドそのもののイメージ作りに目を向けるようになった。

 そして今、会社やサービスのブランディングにかかわる広報という仕事に就くことができた。坂下さんにとって広報は何であるのか。冒頭で触れたように、大学生にはこの職業は分かりにくいという。柳川さんも「プレスリリースを書いたり、記事チェックしたりということが広報業務の一貫だというのは把握していますが、これぞ広報の仕事というのはイメージが沸きません。就職活動で企業訪問してもあまり紹介されませんでした」と話す。

 坂下さんは、広報とは、存在価値を示し、企業と社会の橋渡しをする役目だと考えている。

「もし誰もが認める優れたサービスであれば、自発的に広まっていき、極論を言うと広報はいらないかもしれません。しかし一方で、埋もれてしまっている良いサービスもたくさんあります。そこを広報が存在価値を発揮し、社会とつないでいくことが重要だと感じています」(坂下さん)

 そのために、サービス開発現場のヒアリングをしっかり行い、新しい切り口はないだろうかと常に模索している。特にインターネット企業は、次から次へと新しいサービスが登場する。数は膨大で、内容も多岐にわたる。きちんと現場の声に耳を傾けないと、世の中に広く届くようなサービスの魅力を引き出すことは難しいというわけだ。サイバーエージェントであれば、現在、ゲーム分野に力を入れているので、坂下さんもゲーム、声優、アニメの雑誌を読んだり、その媒体編集部を訪問して勉強させてもらったりしているという。「おかげで最近はちょっぴり詳しくなりました」と坂下さんははにかむ。それが功を奏して開発者の人たちともより円滑なコミュニケーションが取れるようになったそうだ。

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