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ノートとタブレットのいいとこ取り──脱着式Ultrabook「ThinkPad Helix」登場

» 2013年04月09日 18時14分 公開
[山崎春奈,ITmedia]

 レノボ・ジャパンは4月9日、Ultrabook「ThinkPad Helix」を発表した。ディスプレイ部分を取り外してタブレットとしても利用できる脱着式の機構が特徴。「ノートPCとタブレットのいいとこ取り」をうたう。

 同日から法人向けモデルの販売を始め、4月下旬から直販サイトでも販売する。実売予想価格はモデルにより16万8000円前後〜23万5000円前後。

photo ThinkPad Helix

 単体で動作するタブレット部は11.6インチフルHD(1920×1080ピクセル)IPS液晶ディスプレイを搭載。Windows 8の10点マルチタッチに加え、ワコム製筆圧感知対応(2048段階)デジタイザも内蔵し、手書きペン操作も可能だ。表面は米CorningのGorilla Glassを採用している。タブレット部の厚さは11.6ミリ、重さはタブレット部で約785グラム。キーボードドックと合わせると約1.6キロになる。

 「ノートとタブレットのいいとこ取り」をうたい、さまざまな使用形態を提案。(1)キーボードと一体化した形で通常のUltrabookと同じように操作する「ノートブックモード」と、(2)タブレット単体で使用する「タブレットモード」に加え、(3)タブレット部を外側に向けて閉じた状態で使用する「タブレット+(プラス)モード」、(4)タブレットを外向きにキーボードに装着してスタンドにすることで、タブレットを持たずにタッチ操作ができ画面の共有もしやすい「スタンドモード」──の4通りの使い方が可能としている。

photo イジェクトボタンを押すとロックが外れた状態で固定され、片手で取り外しできる
photo タブレットとキーボードの脱着部分


 キーボードドック部はクリックパッドとトラックポイントを備え、Ultrabook「ThinkPad X1 Carbon」と同等の打鍵感を実現したという。バッテリー駆動時間は約12時間(タブレット:約8時間、キーボード:約4時間)で、タブレットとキーボードドックともバッテリーを内蔵し、それぞれ単体で充電できる。一体で使用する際は、どちらかのバッテリーが切れていても、残っている方のバッテリーを使って駆動する。

photo ThinkPad Helixを手にする土居氏

 ThinkPadシリーズの特徴である堅牢性も確保し、「タブレット、Ultrabook、ドッキング、それぞれの観点から独自の信頼性技術試験を繰り返した」(製品統括担当の伊藤貴志子さん)。ビジネス利用も想定してセキュリティ対策にも力を入れており、ヒンジ部分横にあるセキュリティスロットを引き出し、ケンジントンロックでデスクに固定すると、タブレット部分の取り外しができない仕組みになっている。

 同社でThinkClient Brand Managerを務める土居憲太郎さんは「社員にスマートデバイスを支給する企業も増えているが、ノートPC、タブレット、スマートフォンの3種を使い分けるのは運用面やコスト、セキュリティの面も含めてなかなか難しい。このうち2つを統合した形で提供することのメリットは大きいはず」と新製品をアピールした。

 同社によると、LenovoのPC市場シェアは2012年10〜12月期に15.9%と過去最高に。「ノートPCとしての付加価値を突き詰めていくと同時に、過去にこだわらず、多様化するライフスタイルや用途にあわせて最適なデバイスを提供し続けていくことこそレノボの掲げる“PC+”のコンセプト」(製品事業部の中西和彦さん)という。

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