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スーパーコンピュータ「TOP500」、中国の「天河2号」がいきなりトップに 「京」は4位

» 2013年06月18日 14時03分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 スーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」最新版が6月17日(現地時間)に公開され、中国国防科学技術大学(NUDT)の「天河2号(Tianhe-2)」が33.86ペタFLOPSを記録してトップになった。実効性能は前回(2012年11月)首位だった米オークリッジ国立研究所の「Titan」(17.59ペタFLOPS)の約2倍だ。

 前回、中国のスーパーコンピュータで最も順位が高かったのは8位の「天河1号」で、2.57ペタFLOPSだった。天河1号は2010年11月に首位になっている(今回は10位にランクインした)。今回、天河2号がトップに躍り出たことで、前回のトップ3が順次ランクを下げ、日本の理化学研究所の「京」(10.51ペタFLOPS)は4位になった。

 天河2号は、米IntelのXeon IvyBridgeプロセッサ2基とXeon Phiプロセッサ3基を搭載する1万6000のノードで構成されており、コア数の合計は312万と、こちらも桁違いの数だ(Titanのコア数は56万)。搭載するOSは、2006年にNUDTが開発した「Kylin Linux」で、やはりNUDTが開発した4096基の「Galaxy FT-1500」プロセッサを搭載するフロントエンドシステムを持つ。

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 日本で稼働しているスーパーコンピュータとしては、20位に国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の「Helios」(1.24ペタFLOPS)、21位に東京工業大学学術国際情報センターの「TSUBAME 2.0」(1.19ペタFLOPS)、26位に東京大学情報基盤センターの「Oakleaf-FX」(1.04ペタFLOPS)が1ペタFLOPS超えシステムとしてランクインしている。

 日本の文部科学省の有識者会議は5月8日、「京」の100倍の性能を持つ次世代スパコンを開発し、2021年には稼働させる計画を発表した。世界一奪還を目指し、総額1000億円程度の開発費を投じるという。

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