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「誰もを音楽クリエイターに」――Mac対応「初音ミクV3」はオールインワン 英語版も「ついに完成」(1/2 ページ)

» 2013年07月24日 23時01分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 初音ミクV3の開発方針を説明する伊藤社長(右)

 「誰もを音楽クリエイターに」――クリプトン・フューチャー・メディアが7月24日に発表したVOCALOIDソフトの新バージョン「初音ミクV3」には、そんな思いが込められている。DAWや音源も1パッケージにまとめ、初心者でも1つのソフトで音楽制作を完結できるようにし、新たにMacにも対応。発売時期など詳細は8月上旬に改めて発表する。

 「初音ミクV3」は最新のVOCALOID3用日本語歌声ライブラリを複数収録。音のなめらかさを高めるVOCALOID3の技術「トライフォン」を活用し、旧来の初音ミクらしさを残しながらなめらかな歌声に仕上げたという。オリジナル版となるVOCALOID2版と、「MIKU APPEND」から選んだデータをブラッシュアップして複数収録する。CVはオリジナルと同じ藤田咲さん。


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 開発方針は「誰もを音楽クリエイターに」。専用ボーカルエディタ「Piapro Studio」、音楽制作ソフト(DAW)、ピアノやドラムなど約200種類のソフト音源を同梱し、歌声から伴奏まで、音楽制作に必要なツールをワンパッケージにおさめることで、初心者でもこれ1つ買えば歌入りの楽曲が制作できるようにした。「音楽制作には複数のソフトが必要だが、初心者はどのソフトを買えばいいか迷う。その問題を解決したかった」と、同社の伊藤博之社長は狙いを語る。

 Piapro StudioはWindows(XP/Vista/7)に加え、新たにMac OS X(10.7以降)をサポート。VST対応によりDAWと高い連動性を実現しているほか、歌わせながらの操作なども可能になっている。

 「初音ミク発売から6年間言われ続けた『歌以外はどうすればいいの?』『Macに対応してください』という要望をようやく解決した」と伊藤社長は話す。

「MEIKO V3」開発中 「KAITO」もMac対応へ

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 VOCALOIDライブラリ「MEIKO」も、Mac対応のVOCALOID3版「V3」を開発中だ。初音ミクV3と同様、オールインパッケージになる予定。「KAITO」など同社のほかのVOCALOIDシリーズも順次Macに対応させていく。Windows版の既存のユーザーには「優待販売パス」を用意するため、「安心して使ってほしい」としている。

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