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「東京モーターショー2013」開幕 軽自動車と原付自動車のあいだ「超小型モビリティ」に熱視線

» 2013年11月20日 18時44分 公開
[山崎春奈,ITmedia]

 「東京モーターショー2013」(一般公開日11月23日〜12月1日、東京ビッグサイト)が11月20日、報道関係者向けに公開された。政府が積極的に導入をすすめる、軽自動車よりもさらに小さい電気自動車・超小型モビリティの出展が目立つ。

 今年で43回目となる東京モーターショーには、12カ国178社、35ブランドが参加。各社の出展で目立つのは“軽自動車と原付自動車のあいだ”、「超小型モビリティ」だ。

 国土交通省は「自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動な足となる1〜2人乗りの車両」を超小型モビリティと定義し、次世代社会を支える交通インフラとして導入促進を支援。全国各地で実証実験を行い、車利用率が高い地域だけでなく都市部や観光地での短距離移動での活用も模索する。

photo TOYOTA i-ROAD

 トヨタ自動車が出展した3輪型電気自動車(EV)「TOYOTA i-ROAD」は、左右の前輪が上下し、バイクのように傾いて曲がる走行姿勢が特徴。来年から愛知県豊田市で実証実験を行い、実用化を目指す。

photo 「チョイモビ」に利用されている車体

 日産自動車は10月に、超小型モビリティのカーシェアリング事業「チョイモビ」を横浜市でスタート。普通自動車免許を所持していれば、所定の講習を受講後に1分あたり20円で利用できる。現在50台の車体が導入されており、サービス開始1カ月で会員登録者数は2700人を突破した。市内50カ所を超えるステーションで乗り降り自由で、片道だけの利用も可能。横浜近辺を巡る観光客や地域住民などに利用されているという。今後他地域での展開も見込む。

photo MC-β

 本田技研工業も、超小型EV「MC-β」を発表。車幅1.28メートル、最小回転半径は3.3メートルと小回りのよさが特徴。前後に座席を設けた2人乗りタイプだ。熊本県、さいたま市、宮古島市と今月から実証実験を始め、各自治体のニーズに合わせた活用法を探っていくという。


photo Hiriko日本版の車体デザインイメージ

 業界全体が盛り上がるなか、個性的な車体を提案するのがHiriko.JP。マサチューセッツ工科大学(MIT)で開発された小型EV「Hiriko」の日本市場導入に際し、小型化するとともに「クールジャパン」をコンセプトに設定。車体デザインを「機動戦士ガンダム」のモビルスーツデザインで知られる大河原邦男さんが手がけ、ジャパンカルチャー発信の中核としてアニメやグッズなどのメディアミックスも含めた世界展開を目指すという。来年夏には新潟県で導入実験を開始する。

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