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Google出資の遺伝子検査企業23andMeにFDAが販売停止命令

» 2013年11月26日 09時50分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米連邦政府の食品医薬品局は11月22日(現地時間)、米Googleが出資する遺伝子検査企業23andMeに製品販売の停止を命じた。FDAが23andMeのアン・ウォジツキ氏に宛てた書簡を公開した。

 FDAは同社の遺伝子検査サービスを医療関連製品としており、米国内で医療関連製品を販売するために必要なFDAの販売許可・承認(Marketing Clearance or Approval)を23andMeが取得していないことが販売停止命令の理由という。

 同社の遺伝子検査サービスは、ユーザーが「DNA Spit Kit」で採取した唾液を送るとそれを解析し、遺伝病や病気のリスク、潜在的なアレルギーなどについての解析結果をWebで通知するというもの。1回の検査価格は99ドル。

 spit kit

 23andMeは2007年にウォジツキ氏が立ち上げた。遺伝子検査サービスは同社の唯一の製品だ。同氏の夫であるGoogleの共同創業者、サーゲイ・ブリン氏もこのテストで自分にパーキンソン病発症の可能性があることを知ったとブログに書いている。

 FDAは、同社のサービスの不正確な結果が公衆衛生に及ぼす影響を懸念するとしている。FDAはこれまで23andMeとメールやミーティングで再三にわたって販売許可・承認を得るための報告書の提出を求めてきたが、同社はまだ報告書を提出していないという。

 23andMeは同日、「われわれがFDAの期待に応えられていないことは認識している。FDAとの関係はわれわれにとって非常に重要であり、FDAの懸念を取り除くために努力している」と語った。

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