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Windows 8.1 Updateは「ビジネス向けにさまざまな改善」――Windows担当幹部・ヴィッサー氏

» 2014年05月02日 16時58分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo 米Microsoftのアーウィン・ヴィッサー氏(Windows & Windows Phone担当ジェネラルマネジャー)

 「Windows 8.1 Updateは多数のフィードバックを受け、ビジネス向けにさまざまな改善を施した」――米MicrosoftでWindows & Windows Phone担当GMを務めるアーウィン・ヴィッサー氏はこのほど来日し、4月にリリースしたWindows 8.1 Updateの強化点について説明した。

 Windows 8.1 Updateは、Windows 8.1から無償でアップデートできる更新プログラム。非タッチパネル搭載機ユーザー向けにマウス/キーボードでの操作性を強化したほか、低スペックマシンでの起動をサポートするなど、さまざまな改善点が施されているのが特徴だ(関連記事:Windows 8.1 Update 1、タスクバー強化や右クリックなど非タッチユーザーに配慮)。

photo Windows 8.1 Updateのスタート画面。右上に電源ボタンが追加された

 ヴィッサー氏によれば、Windows 8.1 Updateはビジネスでの利用を想定して各種変更を加えたという。その大きなポイントの1つが、Internet Explorer(IE)11のWebアプリケーション利用時における互換性の強化である。

 IE 11では、IE 8向けに作られたWebサイト/Webアプリケーションを互換表示する「エンタープライズ モード」を搭載。企業が使用している業務アプリケーションの中にはIE 11に最適化されていないものもあるが、同機能によって「既存のアプリケーション資産をIE 11でも生かせる」とヴィッサー氏は説明する。

photophoto IE11でIE 8向けのWebアプリケーションを表示できない場合(左)は、エンタープライズ モードを有効にすれば互換表示される(右)

 モバイル対応も強化された。Windows 8.1 Updateでは、企業が独自に構築したWindows向けアプリを、Windowsストアを通さずに企業内デバイスに展開できる「エンタープライズ サイドローディング」機能を用意。アプリ配布先のデバイス数は無制限で、大企業が独自モバイルアプリを活用したい際などに役立つとしている。

 また、日本で今夏リリース予定の業務アプリケーション開発支援機能「Project Siena」(開発コードネーム)についても説明した。企業は同機能を使えば、Microsoft Word/Excel/PowerPointを使うのと同様の感覚で、プログラミング言語を使うことなく独自の業務用Windowsアプリを開発できるようになるという。

 例えば、自社商品リストをまとめたExcelファイルをもとに、Excelの関数によく似た関数モデルを使ってカタログアプリを構築する――といったことが可能だ。さらに、検索サービスの「Bing」と連携させて検索アプリを作ったり、「Bing翻訳」を使って翻訳アプリを作ることもできるとしている。

photophoto Excelなどのデータをインポートし、GUIで表示順などを調整することでWindowsアプリを構築できる

 ヴィッサー氏はこのほか、Windows Phone 8.1の最新機能として、MDM(モバイルデバイス管理)機能の強化や、Windowsアプリプラットフォームの共通化などについても紹介。Windows Phoneの日本向け展開については「現時点では発表できない」としたものの、「(日本での提供に向けて)作業は進めている」とした。

photo 日本向け説明会としては珍しく、Windows Phoneの機能説明も行われた

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