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世界92カ国4000人の頂点は? バーチャルカーレースで決める世界一 プログラミング大会「HELLO WORLD OPEN 2014」(2/2 ページ)

» 2014年06月20日 11時00分 公開
[山崎春奈,ITmedia]
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photo ひたすらゲームピッチ。どれも工夫されていて楽しい

 レースの前にはピッチタイムがあり、数十社の地元スタートアップが次々に自社のゲームを発表していく。アクションゲームやカーレース、子ども向け知育ゲーム、推理ゲーム、カジノ、ボードゲーム――などジャンルもさまざま。「Angry Birds」「Clash of Clans」に続けと、フィンランドでのモバイルゲーム産業の盛り上がりを肌で感じる。

熱気と歓声のファイナルマッチ

 午後7時、決勝戦がスタート。

photo 固唾を呑んで見守る選手たち
photo 広い会場に人がぎっしり

 ヘルシンキに集った進出チームは、「ITARAMA」(ブラジル、C#/Mono)、「WORKING MINDS」(ブラジル、JavaScript)、「NEED FOR C」(ポーランド、C++)、「SCIENTIFIC METHOD」(スロバキア、C#/Mono)、「FIREEDGE」(ロシア、Java)、「CHE」(ロシア、JavaScript)、「RESOCAR」(フィンランド、C#/Mono)、「FASTBANANATRANSFORM」(ロシア、Python)の8チーム。チーム人数は3人まで、使用言語は問わないという大会規則により、GoogleやFacebookなどに勤めるエンジニアから学生まで多様な顔ぶれだ。

photo コースに各チームの車がプロットされる
photo デッドヒート!

 モナコ、ホッケンハイムなど実際のサーキットを再現したコースをバーチャルカーが走る様子を会場中が見つめる。リードしていてもコースアウトやクラッシュでタイムロスがあると、一気に順位は逆転。その度会場からどよめきがおき、スポーツ観戦のようだ。

photo 数種類のコースを走行し、順位ごとにポイントがたまる。さあ試合は後半戦
photo 優勝チームが決定! 勝利の瞬間は大きな歓声が

 優勝チームはポーランド「NEED FOR C」。Supercellのイルッカ・パーナネンCEOとヴァルトネンさんから優勝賞金5000ユーロ(約65万円)を含む商品が送られた。2位はブラジル「ITARAMA」、3位は地元フィンランド「RESOCAR」だった。

 「NEED FOR C」という印象的な名前のチームメンバーは兄弟2人とその友人の3人。序盤から常に上位をキープしていた彼らだが、「強さの秘密……何度も聞かれるけど分からない、とにかくトップスピードを保つこととカーブのバランスが難しく、直前までひたすら調整していた。世界一という信じられない結果を手にできてうれしい」と興奮気味に話す。「ポーランドは小さい国でIT産業がとても重要。プログラマーは今も地位のある職業だが、さらに魅力を感じて目指す人が増えれば」(トーマス・ズルコフスキーさん)

photo Supercellのイルッカ・パーナネンCEO(中央右)がトロフィーを贈呈

 日本からも数十チームが登録されたようだが、残念ながら予選敗退。「東京はサンフランシスコやベルリンに並ぶ巨大なIT都市、来年はさらに多くのチームに参加してほしい。優秀なプログラマーの参戦を待っている」(ヴァルトネンさん)

おまけ:大人の本気

photo 表彰式終了後、突然メタルバンドが登場。主催企業有志によるバンドだったようです。ほ、本格的……!
photo どう見ても一際本気すぎるボーカルの方
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