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» 2014年10月29日 14時49分 UPDATE

Google、ナノ粒子入りピルでがんなどの疾病を早期発見するプロジェクト

Googleの“ムーンショット”部門「Google X」では、血中でがん細胞などに付着してマーカーとなる磁気を帯びたナノ粒子とウェアラブル端末を組み合わせて病気を早期発見するシステムを開発しているとプロジェクト責任者が語った。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは、人間の血管に送り込むナノ粒子とそれを検知するウェアラブル端末で病気を早期発見するシステムを開発中であると、Googleの“ムーンショットプロジェクト”部門Google Xで生体研究プロジェクト「Baseline Study」を統括するアンドリュー・コンラッド博士が10月28日(現地時間)、米Wall Street Journal主催のカンファレンスで語った。

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 がん細胞などに付着してマーカーになるよう設計された多様なナノ粒子を入れたピルを飲み込むことで血管にナノ粒子を送り込む。これらのナノ粒子磁気を帯びているため、それぞれが標的とする細胞に付着したまま手首に装着した検知用端末の近くに(血管内を移動して)集まり、各種の病気の兆候を端末に“報告”するという。

 同氏は英BBCに対し、「ナノ粒子は分子・細胞レベルでの体内検査を可能にする。われわれが取り組んでいるのは、医療を従来の対症療法的なものから予防中心なものに変える取り組みだ」と語った。

 このプロジェクトはまだ初期段階という。コンラッド氏は「われわれはこの技術を発明したが、商用化したり、この技術を収益化するつもりはない。この技術をパートナーにライセンスし、そのパートナーが医療機関に提供することになるだろう」と語った。

 nano アンドリュー・コンラッド博士

 コンラッド氏はUCLAで細胞生物学の博士号を取得し、米ヘルスケア大手LabCorpの遺伝子研究所を立ち上げた後、2013年にGoogle Xに参加し、Baseline Studyプロジェクトを統括している。このプロジェクトは生体データを解析することで、健康のBaseline(基準値)を割り出すことを目的としている。1月に発表した「スマートコンタクトレンズ」もこのプロジェクトの産物だ。



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