リクルートライフスタイルは11月27日、マルチデバイス対応の無料POSレジアプリ「Airレジ」がサービス開始1年で10万アカウントを超えたと発表した。「今は収益化よりも利用者数の最大化を求めるフェーズ」と、新機能を追加してユーザー拡大に力を入れる。
2年ほど前に社内有志によるプロジェクトとして始まり、昨年秋にリリースした。今年度末の目標としていた10万アカウントがこのほど前倒しで達成した。半数ほどが飲食店で、アパレル関係やヘアサロン、各種スクールなどを中心に、東京都内や都市部だけではなく北海道から沖縄まで広く使われているという。
タブレットとネット環境があればすべて無料で使える手軽さが売り。さらに、クラウドのメリットを生かした機能面や消費税率変更などへの迅速な対応、クレジットカード決済「Square」、会計ソフト「freee」「マネーフォワード」「YAYOI SMART CONNECT」などとの連携もアピールする。
飲食店向けの座席予約や顧客管理、小売店向けの在庫管理機能やバーコードリーダーへの対応など新機能は随時追加しているが、すべて無料としている。大宮英紀執行役員は「収益化はいずれ考えていくが、今は利用者数の最大化が最優先。引き続きユーザーの要望を吸い上げてスピーディに反映していく」と今後の方向性を話す。
新たに「Airウェイト」「Airリザーブ」を発表した。いずれも既存のAirレジアカウントで無料で利用できる。
「Airウェイト」は、順番待ち管理する単体アプリ。紙の受付票と同様に来店客がタブレットに人数を記入するとレシートをプリンタで出力。レシートに記載されたQRコードから指定のURLを開くと現在の待ち人数をリアルタイムに確認できる。
15店舗1万7000人に実証実験を行ったところ、60%が再来店したいと回答し、待ち時間を自由に過ごせるようにすることで来店客の満足度が向上したという。
「Airリザーブ」は、業種やサービスを問わず、電話やネットの予約を一元管理できるWebベースの予約管理システムだ。
店ごとに固有の予約ページを作ることができ、客がWebブラウザからネット予約が可能になる。電話と比べ、受け付けを24時間対応になることで予約の取りこぼしを防ぎ、顧客の利便性を上げられるとうたう。
管理者側が決めた枠と定員で予約を受け付けるスクールやセミナー向けの「事前設定タイプ」と、メニューや担当者を選んで開始・終了時間を指定する病院や設備レンタル向けの「自由受付タイプ」の2種類を選べる。
いずれの機能も今後、リクルートIDや「ホットペッパー」「ホットペッパービューティ」との連動などを視野に入れるという。
「レジはあくまで入り口で、店舗運営やスモールビジネスに対してITでできることを包括的に支援していくプロジェクトと考えている。広くさまざまな運営形態に対応できるよう機能を拡充していくとともに、リクルートグループの強みや資産を活用し他サービスとの連携も強めていきたい」(大宮執行役員)
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