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ニコン、天体撮影専用一眼レフ「D810A」発売 散光星雲を鮮やかに

» 2015年02月10日 14時53分 公開
[ITmedia]
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 ニコンは2月10日、同社初となる天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラ「ニコン D810A」を5月下旬に発売すると発表した。散光星雲が鮮やかに写せるのが特徴だ。オープン価格。

 FXフォーマントの有効3635万画素センサー搭載(ローパスフィルターレス)の一眼レフ「D810」をベースに、イメージセンサー前面の光学フィルターについて、「Hα線」の透過率をD810比で約4倍に引き上げた。Hα線は水素原子のスペクトル線の1つ(波長656.28ナノメートル)で、散光星雲(電離水素領域)を際立たせる赤〜ピンク色のもとになっており、通常のデジタル一眼レフと比べ鮮やかに写すことができるという。

photo カリフォルニア星雲をD810(左)とD810Aで撮影した比較

 最長900秒まで可能な長時間露光マニュアルモード「M*」を搭載。設定秒時は実制御秒時とし、総露出時間の算出が容易にできる。特に「比較明合成」を行う場合に便利だとしている。30秒より長い露光時間を設定した場合、ライブビューではシャッタースピードを30秒に設定したとき相当のプレビューを表示するほか、ライブビュー時には「D810」と同様に最大約23倍の拡大表示に対応するため、厳密なピント確認が可能だとしている。

 天体写真専用のため、赤外域に近い波長の多い光源下や、赤外域に近い波長の反射率が高い一般の被写体を撮影する場合は、実際より赤みがかった画像になるため、おすすめできないとしている。

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