「スマートフォンやタブレットとは違うPCならではの用途で、より気持ち良く使えることを目指した」――VAIOは2月16日、ノートPCの新製品「VAIO Z」の受注をスタートした。「VAIO株式会社」として初めてゼロから作った新製品。ソニー時代のモバイルフラグシップ機「VAIO Z」ブランドを踏襲しつつ、高速レスポンスや長時間駆動、ディスプレイの性能などにこだわった「モンスターマシン」で、ハイスペックなモバイルPCを求めるビジネスユーザーに訴求する。
クリエイター向けに特化したタブレットPC「VAIO Z Canvas」も5月に発売予定。「VAIO Prototype Tablet PC」として試作機を公開していたモデルで、ユーザーの声を受けて一部仕様を変更した上で発売する。
「最高のアウトプットを求める方の究極の道具でありたい」――VAIOの伊藤好文商品プロデューサーは新「VAIO Z」の狙いを語る。こだわったのは「圧倒的なレスポンス」「一日中、どこでも完璧な仕事ができる」「ユーザーの新たな可能性に応えられる」究極の“道具”であること。スペックに妥協せず、機動性も両立させたとしている。価格は最小構成時で約19万円(税別)から。
上位構成(本体カラーはブラック)はCore i7-5557U/3.1GHzと16Gバイトオンボードメモリ、SATAより高速なPCIeインタフェース採用の512GバイトSSD、13.3インチ2560×1440ピクセル液晶ディスプレイ(sRGBを100%カバー)、100人規模のプレゼンでも聞きやすいという大容量スピーカーなどを搭載。標準バッテリーで15.5時間の長時間駆動が可能だ。OSはWindows 8.1 Pro Update 64ビット。
クラムシェル型の使い勝手を損ねず、ディスプレイを裏返してタブレットPCとしても使える「マルチフリップ機構」を搭載。同梱のデジタイザースタイラス(ペン)で手書き入力でき、紙のような書き心地にこだわったという。ドキュメントスキャン用の8MピクセルCMOSセンサーを搭載しており、ホワイトボードや紙の資料を直接スキャンすることも可能だ。
同社の安曇野本社工場(長野県安曇野市)で設計から生産、品質チェックまで一貫して手がけた「安曇野FINISH」の製品。日本電産と共同開発したファンや、沖電気工業と共同開発した静音キーボード、パナソニック液晶ディスプレイと共同開発した液晶パネルなどを搭載した。「ただの国産ではない。有数の国内企業と共同開発で生み出された日本代表と言える製品だ」(伊藤プロデューサー)
高密度実装技術と放熱設計を組み合わせた同社の技術「Z ENGINE」により、ハイパフォーマンスと機動性を両立したとしている。サイズは324.2(幅)×15.0〜16.8ミリ(厚さ)×215.3(奥行き)、重さ約1.34キロとソニー時代の前「VAIO Z」より重めだが、追求したのは「薄さや軽さ」ではないという。
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