韓国Samsung Electronicsは2月18日(現地時間)、非接触型モバイル決済サービスを手掛ける米LoopPayを買収することで合意したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。
LoopPayの決済サービスは米Appleが昨年10月から米国で提供している「Apple Pay」と競合する。同社はiPhone向けにもLoopPay機能を搭載するケースを販売している。
NFCを利用し、店舗側が専用の読み取り装置を設置する必要があるApple Payと異なり、LoopPayは独自の技術「Magnetic Secure Transmission(MST)」により、既存のクレジットカード決済端末に近づけるだけで決済が可能だ。
つまり、決済端末を設置している米国の9割のカード加盟店で利用できる。
現行のLoopPayサービスは、専用ケースを装着した端末にiOSあるいはAndroidアプリをインストールし、ケースにカード(クレジットカード、デビットカード、ギフトカードなど)をはめて使う。
LoopPayは2012年創業のマサチューセッツ州ボストンに拠点を置く非公開企業。買収完了後も、Samsungの独立した完全子会社としてモバイル決済技術の開発を続ける。
Samsungは発表文で、「LoopPayの買収により、最小で最も安全で使いやすいモバイル財布体験を提供するというわれわれの目標に近づくことができる」とするのみで、具体的な計画は説明していないが、同社はこれまでもLoopPayと協力してきており、3月1日に発表するとみられる次期フラッグシップ端末「GALAXY S6(仮)」にLoopPayのモバイル決済システムが搭載される可能性もある。
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