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14年の世界携帯契約数、世界人口を上回る「75億」に

» 2015年06月23日 19時17分 公開
[ITmedia]

 矢野経済研究所が6月23日に発表した携帯電話の世界市場に関する調査結果によると、2014年の世界の携帯電話サービス契約数は74億9487万契約で、世界の人口(72億4400万人)に対する普及率は103.5%となった。通信システム別では2Gが最多で6割を占める一方、3G、4Gが拡大している。

画像 世界市場の携帯電話サービス契約数と携帯電話普及率の推移(矢野経済研究所のニュースリリースより)

 14年の世界の携帯電話サービス契約数は前年比3.8%増。これまでBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)、北米市場が新規契約獲得をけん引してきたが、加えてASEAN、中央アジア、中南米、一部のアフリカ市場での増加が顕著になっている。

 15年は77億7863万契約(人口普及率106.2%)、20年には87億6924万契約(同113.6%)を見込む。15年は新興国でも都市部で4Gの商用サービスが開始され、複数端末を用途に応じて使い分ける形で需要開拓が進むほか、中国や韓国などではMVNO(仮想携帯電話事業者)の拡大で市場が活性化する可能性があるとみている。

 14年の携帯電話契約の通信システム別内訳は、2Gが47億2202万と最多。次いで3Gが22億7485万、4G(LTE-Advanced、Wireless MAN-Advanced(WiMAX2)、LTE・TD-LTE(TDD))が4億9800万となっている。15年は2Gが39億6563万、3Gが28億、4Gが10億1300万となる見通し。3Gは18年をピークに減少に転じ、20年には3Gと4Gがほぼ同水準になるとみている。

画像 世界市場の通信システム別(世代別)通信サービス契約数推移

 14年の世界の端末出荷台数は18億5459万台。うちフィーチャーフォンが5億1213万台、スマートフォンが13億4246万台だった。15年の端末出荷台数は前年とほぼ同水準の18億8124万台(フィーチャーフォン5億1213万台、スマートフォン14億4411万台)を見込んでいる。スマートフォンは前年実績を上回るものの世界最大の市場となった中国市場で前年割れとなる影響が大きく、伸び率は大幅鈍化するとみている。

画像 世界の端末市場規模推移

 調査は携帯電話・スマートフォンメーカー、国内半導体メーカー、通信事業者、関連業界団体などに直接面談、電話・メールによるヒアリング、文献調査を併用して行った。

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