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世界初、カセットガスで発電するファンヒーター イワタニが発売

» 2015年08月10日 18時50分 公開
[ITmedia]

 岩谷産業は、カセットコンロなどの燃料「カセットガス」で発電するファンヒーター「カセットガスファンヒーター」を8月27日に発売する。外部電力や乾電池を使わず、機器内の発電でファンを回転させ、温風で部屋全体を暖める仕組み。カセットガスファンヒーターの実現は世界初という。3万円(税別)。

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 カセットガスの燃焼で加熱される部分と加熱されない部分の間に「熱電発電モジュール」を配置。温度差で起電力が発生(ゼーベック効果)し、ファンが回り始める。ファンが回ると、加熱されていない部分が空冷効果で冷やされ、加熱されている部分との温度差がさらに拡大。大きな温度差が継続することで安定した発電が行われ、十分な温風が送られるという。

 点火後約50秒で温風が吹き出す。最大出力は2.0キロワット(1720キロカロリー/時相当)。カセットガス1本の連続燃焼時間は、標準モードで約103分、弱モードで約138分(気温20〜25℃時)。目安として、コンクリート集合住宅で7畳まで、木造戸建住宅は5畳まで暖められるという。サイズは319(幅)×260(奥行き)×438(高さ)ミリ、重さ約4.7キロ。

 同社は、カセットガスで部屋を暖められる「カセットガスストーブ」を2011年に発売。年間約16万台の販売してきた。新たに、カセットガス燃焼熱を発電と暖気の2つの用途に用いたファンヒーターを、石油ファンヒーター大手のダイニチ工業と共同開発して製品化した。

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