Cerevoは8月11日、4月に発売したスマートフォンから操作できる電源タップ「OTTO」の国内販売を自粛すると発表した。経済産業省から電気用品安全法に抵触する可能性を指摘され、「誠に遺憾だが、指摘を受けた以上自粛する」という。
OTTOは、AC100ボルトのコンセントを8口備え、スマートフォンアプリからインターネット経由で各コンセントの通電のオン/オフする電源タップ。8口のうち2口は、赤外線機能で調光器を操作でき、照明の明るさを手元で調整できる。
同社はOTTOについて、電気用品安全法上、「サービスコンセント付き調光器」とみなされる製品として企画。同法の登録検査機関「JET」(電気安全環境研究所)からは「調光器」でOKという見解を得ていたという。
だが4月に販売を始めたところ、経済産業省の電気用品安全課から指摘を受けた。
同課は、OTTOがネット接続可能な赤外線リモコンユニットと調光器を組み合わせた使用を提案していることから、「通信回線経由で操作する一体の製品」とみなし、別途リスク評価により「通信回線による遠隔操作としての安全性」を確認しない限り、同法違反となる“可能性”がある──と指摘したという。
仮に赤外線リモコンユニットを内蔵にせず、別の製品として外付けとした場合でも、商品説明などで「組み合わせることで遠隔操作が可能になる」とユーザーに認知されるような記載があるなら違反となる可能性が高いという。
同社はこの見解を「誠に遺憾」としつつ、「法律に抵触する可能性が高いとのご指摘を受けた以上」、国内販売を自粛することを決めた。今後は欧州・米国を中心に海外で展開していく。
製品が法に触れる場合でも、規制されるのは販売・輸入行為であり、ユーザーが既に購入している場合は今後も問題なく利用できる。希望者には製品の返金にも応じる。
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