ITmedia NEWS > STUDIO >

囲碁AI「AlphaGo」勝利は「衝撃的な結果」「棋士になって1番ショック」――プロ棋士や開発者の反応は(1/2 ページ)

» 2016年03月10日 13時30分 公開
[ITmedia]

 米Googleが開発する囲碁専用ディープラーニングシステム「AlphaGo」(アルファ碁)が3月9日、韓国のプロ棋士・李世ドル(Lee Sedol)氏との対局で勝利した。歴史的な敗北に対し、日本のプロ棋士や開発者も衝撃をあらわにしている。

photo 全186手の接戦

 チェスでは米IBMのDeep Blueが1997年に人間のプロに勝利しているが、囲碁はチェスよりも選択肢が桁違いに多く、その数はチェスの1グーゴル(10の100乗)倍以上と言われている。“力まかせ”に計算量を増やすだけでは成長は難しく、専門家は、チャンピオンに並ぶのは「10年先」と予測していた。

 本局も下馬評では李氏が優勢とされていたが、結果は歴史的な敗北。5番勝負の残りの対局も注目が集まる。「衝撃的な結果」「人工知能の進歩は僕らの予想を常に上回る」「歴史に残る日が何だかしれっと訪れた」――日本のプロ棋士や開発者の反応をまとめた。

(※以下、「黒」が李世ドル氏、「白」がAlphaGo)

三村智保九段

そして第1局は何と186手で白番AlphaGoの中押し勝ち。いきなり衝撃的な結果だ。人工知能の進歩は僕らの予想を常に上回る。私もある程度覚悟はしていたのだが……。

直近の情報では、インターネット対局で練習しているAlphaGoの棋譜を見て、あまり強くないので不審に思っていたところだった。開発を始めてからプロレベル近くまで1年程度で到達したスピードからして、半年あれば別人の様に強化されていても不思議は無い。

Google DeepMind Challenge Match感想1(三村囲碁jp)

高尾紳路九段

本日、1局目が行われ、なんとAlphaGoの勝ち。予想が大きく外れ、衝撃的な結果に。AlphaGoが半年前、欧州棋士に勝った時より確実に強くなっていて、棋風まで変わっている印象

AlphaGo先勝(たかお日記)

張豊猷八段

高梨聖健八段

藤澤一就八段

大ヨセに入る辺りで黒白双方にミスが(コンピュータ側は優勢で損をしていても勝っていれば一概にミスとは言えませんが)出ましたが黒のミスの方が大きかったです。あとはアルファ碁の危なげない逃げ切りの勝利となりました。「アルファ碁」の論文が出るまで、トッププロが敗れる日がはまだ5年以上かかると思っていましたが……明日第2局です

イセドル九段敗れる(時々囲碁日誌+)

大橋成哉七段

大橋拓文六段

謝依旻六段

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.