ITmedia NEWS > STUDIO >

なぜ、外国によくある「超巨大看板」は日本で見かけないのかあなたの知らないプリンタの世界(2/3 ページ)

» 2016年08月15日 08時00分 公開

 その理由は、日本の都道府県には「屋外広告物条例」というルールが存在するからです。

 景観を維持しながら広告や看板を掲出しないと、街は美しさからほど遠い“無法地帯”になってしまいます。屋外広告物条例は、街の景観を維持するために各自治体によって定められているものです。

 代表的な条例内容としては、面積、つまり看板の大きさの規定が挙げられます。例えば東京都では、壁面に取り付ける広告看板は100平方メートル以下で、壁面面積の10分の3以下、高さは52メートル以下に抑えなければなりません。

photo ビルラッピングをあまり見かけない一方で、日本では痛車がすっかりおなじみに。「第19回名古屋モーターショー2015」では「萌え〜ターショー」として痛車展示が(著者撮影/関連記事

 このほか、同じ広告を複数に分割して見せる場合は5メートル以上の間隔を設けなければならないなど、細かいルールもあります。日本でビルラッピングをあまり見かけないのは、景観とのバランスを考慮した結果だったのですね。

巨大印刷が「景観」を守る? スペインで見かけた粋なはからい

 さて、再び視点を海外に戻してみましょう。スペインはバルセロナ、観光名所としても有名なこの街に、面白いビルラッピングがありました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.