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2017年02月14日 10時39分 UPDATE

「ほぼ日」ついに上場 売り上げの7割が「手帳」 サイトの読みものは「社会への肯定感に根ざしている」

あの「ほぼ日」がついに上場へ。有報によると、売上高の7割を「ほぼ日手帳」が稼いでいるという。

[ITmedia]
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 あの「ほぼ日」がついに上場――コピーライターの糸井重里さんが代表を務め、Webサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」などを運営する企業・ほぼ日の新規上場を、東京証券取引所が2月13日付けで承認した。3月16日にJASDAQに(スタンダード)に上場する。

 ほぼ日刊イトイ新聞は、日本のネットコンテンツ黎明期・1998年にオープン。独自の読みものや商品がファンに愛されており、ネットにも上場を祝う声が飛び交っている。上場承認に伴って公開された有価証券報告書(有報)によると、売上高の7割を「ほぼ日手帳」が稼いでおり、従業員数は66人など、経営実態も明らかになった。

読みものは「社会への肯定感に根ざしている」

画像 「今日のダーリン」より(2月14日午前10時時点)

 ほぼ日刊イトイ新聞は、98年6月のオープン以来、毎日休まず更新してきた。自社商品の紹介やエッセイ、対談、インタビュー記事など、「時流を問わずいつでも楽しめる息の長い内容」や、「人と社会への肯定感に根ざした姿勢のコンテンツ」を中心に掲載。それによって「多様な生活者に支持されている」と同社は有報で分析している。

 上場承認当日にサイトに掲載されたエッセイ「今日のダーリン」にも、そんな姿勢が見える。エッセイの中で糸井さんは、会社の存在価値について言及。「ものすごく茫洋とした言い方をすれば、会社は『あったほうがいい会社』になりたいものだ」「『ほぼ日』ってのは「あったほうがいい会社」かなぁと、何度も問いかけてきたつもりだ」「ほんとは、すべての人間が、あらゆるものが、『いてもいいんだよ』とか『あってもいいんだよ』と、無条件で肯定されている世界が理想なんだけどねー。なんだか、いまって、あらゆるものを『裁きすぎる』よ。」などとつづっている。

画像 有価証券報告書より
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 有報によると、同社の行動指針は「やさしく、つよく、おもしろく」。相互に助け合い、自分や他人を生かす「やさしく」、企画やアイデア、コンテンツを実現・実行する「つよく」、価値を生み出し、コンテンツとして成り立たせる「おもしろく」を指針にしているという。糸井さんは15年、サイト17周年を記念して掲載したコラムにも「むろん、『やさしく』は前提です。そして、大人の身体になって、もっと『つよく』なりたいです。さらに、『おもしろく』は切磋琢磨です。」などとつづっていた。

売り上げの7割が手帳 年61万部販売

 ネットメディアを運営する企業でありながら、サイトに広告などは掲載していない。収益は、独自に企画・開発した商品の販売から上げており、販路は6割がネット通販だ。自社サイトで商品を紹介・直販することで、顧客からの反応が得られやすく、その反応に考察を加えてさらに改良して販売する――というサイクルで、独自性の高い商品を開発してきたという。

画像 ほぼ日手帳の紹介ページより
画像 ほぼ日手帳の紹介ページより

 2016年8月期の売上高は約38億円(前期比16.2%増)、営業利益は約5億円(同23.8%増)、純利益は約3億円(同0.3%増)。主力商品の「ほぼ日手帳」が好調で、特に中国を中心にした海外販売が伸張。16年版は前年版比6万部増の61万部を販売し、約26億円を売り上げたという。

 従業員は66人で、平均年齢は38.4歳。平均年間給与は680万4000円、平均勤続年数は6年7カ月(1月31日現在)。

 株式公開で計約6億円を調達し、既存サービスや新事業開発に必要なシステム開発・クリエイター費用などに投資するとしている。

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