「Pac-Man」という新曲が公開された。1966年に発表されたビートルズ「リボルバー」オープニングを飾る「タックスマン」に、パックマンを讃える歌詞を乗せたパロディー作品。こういうことをやるのは世界で1人しか考えられない。「今夜はイート・イット」など数々の面白作品を生み出したウィアード・アル・ヤンコヴィックだ。
曲のアレンジはほぼビートルズのままで、ギターのリフの部分をアル・ヤンコヴィック得意のアコーディオンで代替している。
歌詞の内容は、「ぼくはピンボールフリークだったけど、いまはパックマン。ドットを飲み込むのが大好き」「手が痛くなるまでやり続け、仕事も辞めた。家も売った。今はゲーセンに住んでる」「ハイスコアを出すまではあきらめないぞ」と、ひたすらパックマンへの愛を歌う。バックにはゲームの効果音も。
Nerdistのインタビュー記事によれば、タックスマンを作曲した故ジョージ・ハリスンの息子であるダーニ・ハリスンはアル・ヤンコヴィックと仲がよく。ジョージの追悼ライブではジョージの名曲「美しき人生」を熱唱したほど。ダーニからは、ジョージがヤンコヴィックの曲を好きだったと聞かされたという。
この「パックマン」は結構音が悪い。1980年代にTEACのカセットテープ4チャンネルマルチトラックレコーダー(MTR)であるPORTASTUDIOで録音したものだからだ。背景のサウンドはアーケードゲーム実機の近くで重ねた。
それをラジオで流し好評を得たのだが、ビートルズの版権管理会社から番組に停止通告書が送られてきてお蔵入りとなった経緯がある。
現在予約受付中の、パロディー生活40周年を記念するボックスセット「Squeeze Box: The Complete Works of “Weird Al” Yankovic」特典としてこの曲を入れたいとヤンコヴィックは考えてダーニに連絡。今回は無事、版権者であるハリスン家から承諾を得た。
さらに、バンダイナムコからも許諾を得て無事公開にこぎつけたというわけだ。バンダイナムコは現在、パックマンなど過去作品の知的財産使用を奨励する取り組みも行なっているため、うまくニーズが合致したのかもしれない。
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