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2017年03月06日 07時00分 UPDATE

「国とコラボするとは」――政府がアニメ「ソードアート・オンライン」とサイバーセキュリティ啓発 その理由は

内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が、アニメ「ソードアート・オンライン」と組んで啓発イベントを開催。コラボが実現した理由は。

[ITmedia]

 「国とコラボするとは」――アニメ映画「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」(劇場版SAO)で主人公・キリトの声を演じる松岡禎丞さんが3月4日、政府の啓発イベント「サイバー攻撃を目撃せよ!2017」(ベルサール秋葉原)でそう話した。SAOが政府のイベントとコラボした理由は……。

photo 左から、NISCの三角育夫内閣審議官、丸川珠代サイバーセキュリティ担当大臣、声優の松岡禎丞さん
photo 劇場版SAOとコラボしたポスター

 サイバー攻撃を目撃せよ!2017は、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)などが展開するキャンペーン「サイバーセキュリティ月間」(2月1日〜3月18日)の一環。同キャンペーンでは、近年注目を集めているVR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術にも注目し、それらが題材のアニメ映画「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」とコラボレーションしている(関連記事)。

 松岡さんは「声優の安元洋貴さんからLINEのメッセージでポスターの画像が送られてきてコラボを知った。最初は“コラボ”じゃなくて、安元さんが勝手に作った“コラ”画像ではないかと驚いた」と話す。「国とSAOがコラボするまでになるとは。そこに目を付けたスタッフはすごい手腕だなと思う」。

政府がSAOとコラボ なぜ?

 劇場版SAOは、VR・AR端末がスマートフォン並みに普及した2026年が舞台だ。例えば、ヘッドフォン型のAR端末を装着すると、現実世界の何もない空間に天気情報やメニューアイコンなどが表示されたり、凶暴なモンスターが現れて戦ったりするシーンが登場する。「映画を見ると、現実にその通りになりそうな未来像を描いていると思う」(松岡さん)。

photo 「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」のワンシーンより。小型ヘッドフォンのようなAR端末「オーグマー」が普及した近未来を描く(公式サイトより)

 イベントに出席した丸川珠代サイバーセキュリティ担当大臣は、そんな未来の到来を見据え、「国民の1人1人にサイバーセキュリティを意識してほしい」という。「あらゆる端末がネットに接続したIoT(Internet of Things)時代が到来し、サイバー攻撃によって電力が落ちたり、列車が止まったりする恐れもある」。

 「国としても丁寧に対策に取り組んではいるが、国だけで守れるものではない。国民1人1人がスマホやPCを持っている以上、誰もがサイバー攻撃を受け、それが大きなトラブルの踏み台になる可能性がある」(丸川大臣)

 松岡さんも、SAOのストーリーを引き合いに、サイバーセキュリティの重要性を訴えた。作品にはVR・AR技術を使ったオンラインゲームが登場するが、同じようなゲームが実現した際、自分のアカウントが他人に乗っ取られてログインされる恐れもあると指摘する。

 「(VRゲームの世界では)他の人から見れば、アバターの見た目は同じかもしれないが、中身は別人という可能性もある。サイバーセキュリティは妥協してはいけないものだと思う」(松岡さん)

 丸川大臣は「SAOは大変人気があるコンテンツ。コラボを通してサイバーセキュリティに意識を向けてもらいたい」と話す。「SAOのような世界が実現するワクワク感とともに、国民1人1人がサイバーセキュリティの最前線にいることを知ってもらいたい」。

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