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2017年04月07日 17時55分 UPDATE

Skypeの「リアルタイム翻訳」が日本語に対応 実際の使用感は

Microsoft Translatorの音声翻訳が日本語に対応し、Skypeの「リアルタイム翻訳」などで日本語が利用できるようになった。使用感は「音声認識を意識すれば使える」。

[山口恵祐,ITmedia]

 日本マイクロソフトは4月7日、同社の翻訳技術「Microsoft Translator」において、テキスト翻訳と音声翻訳の両方をサポートする言語に日本語を追加したと発表した。

 通話中に話した言葉が、他言語に翻訳されてすぐに相手へ伝わる、Skypeの「リアルタイム翻訳」など、同技術の音声翻訳機能を活用したアプリやサービスで日本語が利用できるようになる。

photo Skypeの「リアルタイム翻訳」利用シーン

 Microsoft Translatorの中で、テキスト翻訳と音声翻訳の両方をサポートする言語は日本語で10言語目。他にアラビア語、中国語(北京語)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語の9言語が対応している。

 Skypeのリアルタイム翻訳は、通話中に自分の話す言語と相手の他言語を双方向で即座に翻訳し、テキストと機械音声で出力できる。対応するSkypeのバージョンはデスクトップ版、Windows 10 プレビュー版、Web版の3つ。Windows 10 プレビュー版は、世界中の固定電話番号や携帯電話番号に発信・通話する場合もリアルタイム翻訳を利用できるという。

 実際にSkypeのリアルタイム翻訳を試してみたが、紹介映像のように完璧ではなく、言葉の認識に若干甘さが感じられた。他社の音声アシスタント機能を利用するときのような、「機械に言葉を認識させる」という意識を持ちながら喋る感覚は拭えない印象だった。

 そのほか「Microsoft Translatorアプリ」(iOS/Android/Windows)や、開発者が自身のアプリやサービスに翻訳機能を統合できる「Microsoft Translator API 」、リアルタイムでプレゼンテーションに字幕を付けられる「Microsoft Translator PowerPoint アドイン」など、Microsoft Translatorを活用するアプリやサービスでも日本語対応の音声翻訳を利用できる。


「これまでの統計的翻訳は、テクノロジーの限界が見えてきた」

 Microsoft Translatorの音声翻訳機能は、音声認識用と機械翻訳用の2つのAI(人工知能)を組み合わせることで実現したという。音声認識用AIは、認識した音声をいったん全てテキストとして生成し、その中から「えーと」といった「つなぎ言葉」などを削除、句読点などを追加して言葉や文脈が整えられた文章を作成する。続いて機械翻訳用のAIが、整形された文章全体の文脈を利用して、より正確な翻訳を行い、最後にテキストを音声に変換するという。

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photo 米Microsoftのオリヴィエ・フォンタナさん(AI&Research グループ ディレクター 機械翻訳プロダクト戦略担当)

 記者向け説明会に登壇した米Microsoftのオリヴィエ・フォンタナさん(AI&Research グループ ディレクター 機械翻訳プロダクト戦略担当)によれば、これまでの統計的手法による機械翻訳(SMT)は、人により翻訳された膨大なデータ(コーパス)を活用し、単語の並び順などのマッチングを図ることで翻訳を実現していたという。しかし、それらで翻訳された文章は機械的で違和感があり、テクノロジーの限界が見えてきたと話す。

 「これまでの統計的翻訳はテクノロジーの限界が見えてきた。Microsoftの目指す『言語のバリアを乗りこえる』というゴールにたどり着くためにAIを活用した翻訳に移行した。従来の統計的翻訳では、2〜7単語の文脈から翻訳を行うが、AIによる翻訳は文全体の文脈を利用できる。データの蓄積によってわれわれのシステムは改善されていくため、ユーザーが使えば使うほどシステムが進化していくだろう」(フォンタナさん)

「機械翻訳は、通訳者の仕事を置き換えるものではない」

photo 日本マイクロソフト 榊原彰取締役CTO

 日本マイクロソフトの榊原彰取締役CTOは、Microsoft Translatorの技術や音声認識は通訳者の仕事を置き換えようとしているものではないと強調する。

 「通訳者のような、情緒豊かな翻訳能力は機械翻訳にはない。機械翻訳における一番の利点はスピードの速さ」(榊原取締役CTO)

 榊原取締役CTOによれば、世界中で公開されているWebページにおいて1カ国語だけで書かれているものが95パーセントで、2カ国語以上に対応しているWebページは非常に少ないという。

 「さまざまなチャンスを逃しているように思う。機械翻訳は次から次へとアップデートされるWeb上の文章に適している」(榊原取締役CTO)

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