長崎の出島は鎖国していた江戸幕府時代に開かれた唯一の世界との交易窓口。後でオランダ人の独占となったが、元々はポルトガル人のために建てられたものだ。ポルトガル人は長崎にキリスト教とカステラを広め、ぼくの祖先は隠れキリシタンとなり、長崎人は何かあるとカステラを食うようになった。
それから381年後、電脳世界への窓口が、あるポルトガル人、ウーゴ・ガメイロ(Hugo Gameiro)さんによって開かれた。それがMasto.hostである。
Masto.hostについては、フジイユウジさんによる詳しい解説があるので、それを参考にしていただきたい。マストドン(Mastodon)のインスタンス(分散型サイト)をホスティングするためのサービスである。安いプランだと5ユーロ(約600円)から。まだベータ版だが、利用者もいる。
フジイユウジさんの記事には、これまで27人がMasto.hostを使っていたと書かれているが、実はぼくもその1人なのだ。
4月26日にインスタンスを自分でも立ててみようと決心し、すでに話題になっていたMasto.hostにアクセス。ドメインをどうしようか悩んでいたのだが、ベータ版のはずなのにPayPalの決済まで行ける。そのときはメールアドレスのミスタイプかなにかで、それより先には進めなかったのだが、翌朝になると、既に「できたよ」という人が出てきた。ブロガー仲間のkwmrさんである。
Masto.hostにはサブドメインで運営する方法と、独自ドメインにする2つの方法がある。独自ドメインタイプに後で変更したという。
最初、masto.hostでドメインとったんだけど、気が変わったから独自ドメインにしたいけどいい?ってきいたらデータ消えるけどいいなら対応するということで、翌日までにDNS周り設定してくれた。v6も対応してた。
海外サービスでしかも個人運営というのが懸念事項だったけどこれならば安心っぽい。ぼくも27日朝、再度申し込んでみた。
流れはこうだった:
ウーゴ、君はいいやつだな。
というわけで、申し込みからインスタンス管理人になるまで1時間もかからずにできてしまった。今は妻とお二人様インスタンスをやっている。外界と繋がっていないようで繋がっている、そんなあやふやなインスタンスも月々600円で立てられる。
月に600円しか払わない100人までのプランであってもメールですぐに対応してくれる。ただし、対応するのは彼1人なのだ。
ConoHaからMasto.hostに移行したRydeenさんはこうトゥートしている。
やばい、masto.hostのhugoさんいい人すぎて、軽い気持ちで登録したのに長居しそうw しかし向こうはいま何時なんだろうか。超レスポンス速いんですけど。
さらに言うと、最新版にすばやく対応してくれるだけでなく、最初はあった転送容量やストレージの制限(最初はSSDが5GBだった)を撤廃し、リソースを倍に増やし、至れり尽くせり状態なのだ。
向こうの夜中の3時に起きてメールをチェックして日本からのMasto.hostリクエストに応えたりしているウーゴ。
仕事をたくさん抱え込んだ5月のToDoリストを列記して「俺、6月になったら眠るんだ……」とトゥートしているウーゴ。
ウーゴ、君はいつ眠ってるんだい?
とりあえず、iPhoneの時計アプリにリスボンタイムを追加しておいたよ。マイナス8時間ね。朝の10時から夜まで稼働しているそうなので、これから申し込む人は気をつけてあげよう。
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