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生ごみがフルーティーな香りに ごみ収集車に装着「デオマジック」 その仕組みは

» 2017年05月17日 16時27分 公開
[ITmedia]

 ごみ収集車などを製造する新明和工業は5月17日、生ごみの臭いをフルーティーな香りに変えるという薬剤「デオマジック 香り de まじっく」を6月上旬に発売すると発表した。収集車に取り付けるポリ缶型の噴霧装置(17キロ入り)、そのまま使用できるハンドスプレー(480ミリリットル)の2種類を用意する。価格はそれぞれ13万5000円、690円(税別)。

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 シキボウ、山本香料などが2011年に開発した消臭技術「デオマジック」を応用。生ごみに直接吹きかけると、不快な臭いが一瞬でフルーティーな香りに変わり、効果が一定時間持続するという。ポリ缶タイプ、ハンドスプレータイプの合算で2018年度に1億円の売り上げを見込む。

生ごみがフルーティーな香りに その仕組みは

 なぜ、不快な臭いがフルーティーな香りになるのか。一般的な香水には、何十種類もの香料が含まれている。その中の一部には、単独だと不快に感じる香料も含まれているが、絶妙な比率で調合することで、人間が「よい香り」と感じるという。

 デオマジックはこの原理を応用。あらかじめ「不快な臭い」に該当する成分を取り除いた溶剤を作り、これに不快な臭いが混ざることで、よい香りに変わる仕組みだ。

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 生ごみは、中身や気温によって臭いの程度が激しく変化するという。同社は、デオマジックの効果に汎用性を持たせるため、実際のごみ収集現場で臭いを集め、その度にデオマジックの配合比率を見直し。ごみ収集作業に従事する人の意見も取り入れ、ごみ収集用に特化した製品に仕上げたという。

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