iPhoneのイヤフォンジャックはiPhone 7で廃止されてしまったが、それまではずっと同じ仕様。4極のリモコン付きイヤフォンだったが、この頃のイヤフォンジャックには1つ大きな問題があった。コネクター形状によっては途中までしか挿入できないことがあり、サードパーティー製イヤフォンやヘッドフォンを使う場合には延長ケーブルが必要な場合もあった。
iPhoneは、もうみんな忘れているかもしれないが、iPodの機能がある。今は「音楽」というアプリだったが、当時は「iPod」だった。MacやPCとiTunesで同期して、iTunesのライブラリを同期するというスタイル。8GBまでしか容量がないため、プレイリストをうまく使う必要があったが、それでもiPhoneをiPodとして使うメリットはあった。
スピーカーが付いているからだ。
この記事を書いている最中にも自分で作ったビートルズ全曲集プレイリスト(発表順)を初代iPhoneのスピーカーから流していた。音質は現行モデルと比べるとさすがにチープだが、手元で聞くには十分。
iPhoneは発表時にはアプリケーションをサードパーティーが開発して発表することはできなかった。それを可能にしたのはJailBreak(JB)して開発環境を独自に提供するところが現れたから。翌年、Appleは開発環境を正式公開し、App Storeが立ち上がったが、当初はWebアプリで十分だろうという姿勢だった(ジョブズがそう言っていた)。
この状況でも個人デベロッパーがいち早く開発に乗り出し、素晴らしいソフトを作り上げてきた。その1つが、笠谷真也さんが開発したPocketGuitar。ぼくが東京ドームでのライブでLet It Beのギターソロを弾いたのもこのアプリだ。ライブでは高音域までカバーするため、2台のiPhoneをつなげてプレイした。
10年前のこのオリジナルiPhoneでそのソロが弾けるかどうか試してみた。
フレットが足りないところはオクターブ下にしたが、なんとか弾けた。iPhone 7 Plusならば、そういうトリックを使わなくても音域をカバーできる。今もこのアプリは現役なのだ。
ほら、iPhoneは10年経ってもまだ実用的でしょ?
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