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アウディ、市販車初の自動運転レベル3 新型セダン「A8」に 今秋発売

» 2017年07月12日 17時05分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 独Audiは7月11日(現地時間)、市販車で初めて「レベル3」相当の自動運転機能を搭載した新型セダン「Audi A8」を発表した。高速道路上でアクセル、ブレーキ、ハンドルの操作全てをシステムが担うが、緊急時などはドライバーの操作が必要だ。今秋にドイツで発売する。価格は9万600ユーロ(約1180万円)から。日本での発売は未定。

photo 新型セダン「Audi A8」

 「Audi AI トラフィックジャムパイロット」は、車体に搭載したレーザースキャナー、レーダーセンサー、フロントカメラ、超音波センサーなどから得たクルマの周辺状況を基に、中央分離帯のある比較的混雑した高速道路を時速60キロ以下で走行しているとき、ドライバーに代わって運転操作を引き受けられるという自動運転システム。

 自動運転中にドライバーがシステムによる運転操作を注意して見守る必要はなく、利用する国の法律によっては「テレビを視聴する」など、運転以外の行為が可能だという。万が一、自動運転による操作が難しくなった場合は、ドライバーに操作するよう通知する。

 ただし、道路環境や自動運転に関する法整備が国によって異なるため、レベル3の自動運転に関する法律が整った国から2018年以降、段階的に導入していくという。

photo 自動運転機能は車内のセンターコンソールに用意された「AIボタン」でオンにできる

 自動運転でクルマを駐車場から出し入れできる「Audi AI リモートパーキングパイロット」「Audi AI リモートガレージパイロット」も搭載。専用スマートフォンアプリで指示すると、自動で駐車やエンジン停止できる。車外でも利用できる。

 クルマの自動運転は、ドライバーおよびシステムが操作に介入する度合いによってレベル分けがされている。日本政府の「官民 ITS 構想・ロードマップ 2017」によれば、レベル3の自動運転は加速、操舵(そうだ)、制動を全てシステムが行い、システムが要請したときのみドライバーが対応する「条件付き運転自動化」を指し、ドライバーに自動運転中の監視義務、責任はない。

photo 「官民 ITS 構想・ロードマップ 2017」より引用
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